ジブリの威力に驚いた

 東京都現代美術館へ「パラレル・ワールズ」という現代美術の展覧会を見に行った。現在ここでは同時に「スタジオジブリ・レイアウト展」が開かれている。昨年のジブリ展の時にできていたチケット売場の前の行列が今年はない! どうしたのだろう? まさかジブリの人気がなくなったはずがないし。美術館のスタッフに尋ねると、去年はチケットを買うための行列がものすごく、最高3時間待ちにもなった、子供がくたびれてしまった。その反省から今年は日時指定の前売り方式にしたという。10時、12時、14時、16時の1日4回の時間指定で入場券を販売する。1回の販売数は何枚ですかと聞いたが教えてくれなかった。そんな時は別のスタッフをつかまえて、1日4回の入場と聞いていますが、1回の入場者数は何人ですかと聞く。1回目は600人で、2回目は700人でしたと教えてくれた。さすがジブリ
 日時指定の入場券というと10年ほど前のニューヨーク近代美術館でのマチス展を思い出す。20世紀最後で最大という触れ込みののマチス回顧展に私も行こうとして諦めたのは、これが日時指定の前売り券を購入しなければならなかったからだ。数日間の旅行でしかも英語もおぼつかないのに、日時指定の前売り券を入手できる自信は全くなかった。
 さすがジブリマチス回顧展並の日時指定入場券だ。
スタジオジブリ・レイアウト展」7月26日〜9月28日。こうして入場者数を稼がないと東京都現代美術館は石原さんに解体されてしまう恐れがあるようなのだ。そういえば石原さんは都知事としてか裕次郎の兄としてしか認識されていなくて、芥川賞を取ったことのある作家とはほとんどの国民が知らないのではないか。「障子破り」のエピソードを知っているのは何人くらいだろう。「石原慎太郎全集」は記録的な販売不振だと聞いた。さも!
 美術館のスタッフをつかまえて徐々に情報を増やしていく手法を私は「情報のわらしべ長者」( id:mmpolo:20061025 )と名付けて紹介したことがある。