松濤美術館の「フランシス・ベーコン/リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント」を見る

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  東京渋谷の松濤美術館で「フランシス・ベーコン/リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント」が開かれている(6月13日まで)。副題が「バリー・ジュール・コレクションによる」とある。

 美術館のホームページに展覧会の主旨が掲載されている。それは、

 

20世紀を代表するイギリスの巨匠、フランシス・ベーコン(1909-1992)。アトリエの近所に住んでいた縁で、晩年その身の回りの仕事を頼まれていた隣人バリー・ジュール氏は、画家から死の直前に突然千点を超えるドキュメントを渡されていたと、死後4年経って公表しました。そこにはベーコンが描かないと語っていたドローイング、多くの写真や複製画に直接描きこまれたイメージなどが含まれていました。これら画家の生前にはその存在が確認されていなかった、ベーコン自身が創り上げたセルフ・イメージと相反するような資料の出現は話題となり、さまざまな意見が取り交わされてきました。本展では、このバリー・ジュール・コレクションの約130点を日本で初公開します。

 

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 会場にはたくさんのドローイングが展示されている。ドローイングとなっているが、写真や印刷物の上に殴り書きをしたようなものが多い。地下の第1会場も2階の第2会場もそれらの「ドローイング」が占めている。

 特段のベーコン研究者以外興味を持つとも思えない。私にとってベーコンは「20世紀を代表するイギリスの巨匠」とされているので興味は尽きないが、決して好きな画家ではないし、評価もできない。大江健三郎が新聞広告を見ていっぺんに興味を持ったと書いていたが、造形的というよりも、シュールレアリズム的な要素がインテリの関心を呼んだのではないか。

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 コロナ禍で臨時休館しているようだが、私は先週見ることができた。

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フランシス・ベーコン/リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント」

2021年4月20日(火)―6月13日(日)

10:00-18:00、月曜休館(4月27日(火)~ 5月11日(火)は臨時休館)

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渋谷区立松濤美術館

東京都渋谷区松濤2-14-14

電話03-3465-9421

https://shoto-museum.jp/