東京京橋のギャラリーなつかで諸岡亜侑未展―Where am I-が開かれている(3月23日まで)。諸岡は1991年大阪生まれ、2017年の東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程を修了し、現在同大学で非常勤講師をしている。2012年の茨城での個展に続いて今回が2回目の個展になる。
諸岡は大理石で作品を作っている。手前に四角い立体がある。片側から見ると4階建てのビルに見える。その後ろへ回ると建物にはツタが絡まり、その一部凹んだ空間に僧らしい者が本を読んでいる。
その後ろに大きな作品が置かれている。つっかえ棒を立てて斜めに置かれ、底を見せている。底をのぞき込むとはっきりとは見えないものの女性像が彫られているようだ。上部が山のような形で底に女性像のレリーフがある。この作品は120kgもあるという。
壁にはレリーフが展示されている。規格品のように同じ形の家が連続している作品と、風景画をレリーフにしたような作品だ、
ベッドの脚が極端に長く高いところにあるベッドには人が寝ているらしい。
いずれも抒情的な作品だったが、底をのぞき込んでやっと見える作品は、見えづらいことの欲求不満から強く印象に残った。こんな見せ方もあるのだ。
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諸岡亜侑未展―Where am I-
2019年3月18日(月)-3月23日(土)
11:00-18:30(最終日17:00まで)
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://gnatsuka.com/