コバヤシ画廊の村上早展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で村上早展が開かれている(10月20日まで)。村上は1992年群馬県生まれ。2014年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻を卒業し、2017年同大学大学院博士後期課程中退。2016年ワンダーウォール都庁で初個展、ついでコバヤシ画廊、東京オペラシティアートギャラリー、アンスティチュ・フランセ東京ギャラリー、中国北京のギャラリーなど各地のギャラリーで引っ張りだこだ。
 受賞歴も2014年のシェル美術賞展入賞、FACE2015の優秀賞、山本鼎版画大賞展で大賞、トーキョーワンダーウォール公募2015のトーキョーワンダーウォール賞、群馬青年ビエンナーレ2016優秀賞、アートアワードトーキョー丸の内2016フランス大使賞など、輝かしい実績を誇っている。
 村上は大きな銅版画を作っている。大きさはいずれも118cm×150cmある。大きいため1点の作品に9枚の銅板を使っている。










 描かれているのは赤ちゃんを乗せた馬や、口を縛られたクマの心臓が飛び出しているもの、女の子がハチに足を刺されているもの、下半身を抱えた人魚をつつくカラスなどいずれも動物が登場している。足を刺された女の子は作家本人の体験らしいが、このエピソードは石田徹也を思い出す。石田はカッターで指を怪我したとき、血まみれの人物を描いたのだった。
 画廊の奥の小部屋には小品が壁いっぱいに展示されている。村上の小品は部屋に飾るのに最適ではないかとお勧めします。
     ・
村上早展
2018年10月15日(月)−10月20日(土)
11:30−19:00(最終日17:00まで)
     ・
コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/