東京銀座のコバヤシ画廊で藤森哲展「不在の実在」が開かれている(3月25日まで)。藤森は1986年横浜市生まれ、2011年に筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻洋画領域を修了している。2016年JINENギャラリーで初個展、コバヤシ画廊では5回目の個展となる。2022年岡本太郎現代芸術展(TARO賞)特別賞受賞。
画廊に入ると正面の大きな作品に圧倒される。天地285.0cm、左右555.0cmもある。藤森は明治維新の廃仏毀釈により破壊された仏像が、首を失ったまま保存され、信仰の対象になっていることに注目し、その形を作品の中に取り込んでダイナミックな造形を完成させている。さらに宇宙船のフォルムをも取り込んで、過去と未来を強引な造形力で合体させている。その激しい動きは小品でも変わらない。とてもエネルギッシュな作品だ。
激しくエネルギッシュな作品を画廊で体験してみてほしい。
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藤森哲展「不在の実在」
2023年3月20日(月)-3月25日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)3月21日開廊
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東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/