アトリエ・Kの吉岡まさみ展「秘密の記憶2017」を見る

 横浜石川町のアトリエ・Kで吉岡まさみ展「秘密の記憶2017」が開かれている(11月25日まで)。吉岡は1956年、山形県生まれ。1981年に東京学芸大学教育学部美術科を卒業している。1982年に東京のかねこ・あーとGIで初個展、以来同画廊やときわ画廊、巷房などさまざまな画廊で個展を行ってきた。2007年からはアメリカやドイツなどでも個展を行っているし、2015年にはセルビア国立美術館で倉重光則とセルビア人画家との4人展を行った。また今年の夏はドイツで日独のアーチストによるグループ展にも参加している。

 今回はギャラリーの壁にテープを貼ったインスタレーションを行っている。その制作方法について、

1.B1の大きさの紙にマジックインクでドローイングする。
2.ドローイングを縮小コピーし、透明フィルムに転写する。
3.プロジェクターを使って、フィルム作品を画廊の壁に大きく投影する。
4.投影された作品の線の上をなぞりながらデザインテープを貼っていく。
5.テーピングはすべてスタッフが行い、作家本人は制作に加わらない。

 制作最後の画廊の壁面へのテープを貼る作業をスタッフにまかせ、吉岡は一切タッチしない。もちろんドローイングは吉岡が描くし、テープの色もどの壁面に投影するかも吉岡が決めている。しかし仕上げには一切タッチしていないのだ。テープの後ろに貼られた少女の写真は吉岡の撮ったものらしい。




 ほかに写真の上にテーピングした作品や、同じような小品、さらに着彩した板を削った小品が展示されていた。
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吉岡まさみ展「秘密の記憶2017」
2017年11月11日(土)―11月25日(土)
11:30−19:00(月曜休廊、日曜祭日18:00、最終日17:00まで)
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アートスペース アトリエ・K
横浜市中区石川町1-6 三甚ビル3F
電話045-625-2352
http://atelier-k.main.jp
JR石川町駅元町口より徒歩1分