井上理津子『すごい古書店 変な図書館』(祥伝社新書)を読む。『日刊ゲンダイ』に連載したもので、東京を中心に85軒の古書店と32館の図書館を、それぞれ見開き2ページで紹介している。著者は『さいごの色街 飛田』を書いた人。
荻窪のささま書店。34坪に4万冊、とにかく安いとある。
「たぶんウチは安いです。手に取ってぱらぱら見て棚に戻し、しばらくしてもう一度同じ本を取り出してまた戻し、3回目で値段を見て興奮し、レジに持ってくるお客さんがときどきいます(笑)」と店主の伊東淳司さん。
池袋の古書ますく堂。居酒屋の居抜きの物件を古書店に改造したので、外観はまるで飲食店のように木の引き戸と暖簾が下がっている。強いのは、本に関する本と近代詩の本、それにカープの本だという。店主が広島出身なので広島東洋カープの本が多いらしい。近代詩の本が多いのなら今度行ってみよう。
市川のアトリエ・ローゼンホルツ。ここも元は銭湯の建物だったので広い。店主の旦那さんが詩を好きだと言うことで詩集も多かった。実はここは以前行ったことがある。知人がここで美術に関するコレクション展をやったのだ。それはこのブログでも紹介している。
・「アートマニアまんぷくコレクション」を見る(2016年11月29日)
代々木公園のSO BOOKS(ソ ブックス)。写真集が多いらしいが、レコードも多かった印象がある。ここも顔を出して何冊か買った記憶がある。希少な残部1冊の写真集は東京都写真美術館の購入が決まっているという。
町田の高原書店 町田本店。4階建てのビルまるごと、200坪に20万冊とある。三浦しおんがデビュー前にアルバイトしていたことがあるという。現在スタッフが15人もいる。演劇の本が充実しているというからは一度行ってみたい。
後半は変な図書館。まず飯田橋の風俗資料館。ここは日本唯一のSM・フェティシズム専門図書館だそうで、家でのびのびと見ることのできない本を安心して見られる場所だとのこと。友人のAさんに紹介してやりたいが、会員制で、ビジター入館料が1日5,500円だというから安くはない。
京王線八幡山の大宅壮一文庫は雑誌専門図書館で一度行ってみたいと思っていたところだ。入館料が500円。見たい雑誌は『シティ・ロード』で、6年前に亡くなった早川さんおすすめの記事を読みたい。hayakarの日記に書かれていた。
今は無き『シティ・ロード』の1991年4月号。淀川(長治)さんのロングインタビューが載っています。私が死んだら蔵書は全部焼き捨ててもかまわない。この1冊だけを棺桶に入れてほしい。
これはぜひ読んでみたい。
あれ、深川のしまブックスが入っていないのはなぜなんだろう? それはともかく、本書を持って東京の古書店を回ってみたい。

- 作者: 井上理津子
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2017/09/01
- メディア: 新書
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