アートスペース羅針盤の花井このみ展を見る

 東京京橋のアートスペース羅針盤で花井このみ展が開かれている(11月7日まで)。花井は1982年鹿児島県奄美大島生まれ、2005年に和光大学表現学部芸術学科を卒業している。2010年に神奈川県のカフェパンセで初個展、都内での個展は今回が初めてとなる。





 花井は一つの画面を16分割や20分割、ときに25分割して、そこに様々な人物や身近ななもの、風景や夢みたいなものを描いている。ある種のコラージュだ。これがとても面白い。ときどき同じようなちょっと恐い顔が現れる。この顔何なの? と訊くと、弟ですって。
 入口右手の壁には大きな作品が展示されている。これはLPレコードのジャケットをそのまま使って、そこへ描き足したものだという。6×9で54枚のレコードジャケットが使われている。知っている演奏家のレコードもあった。
 とてもユニークな作家だ。大学を卒業して10年経って初めて都内で個展をするなんて、なんて控えめな作家なんだろう。これからは、都内を中心にもっと頻繁に発表してほしい。
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花井このみ展
2015年11月2日(月)〜11月7日(土)
11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
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アートスペース羅針盤
東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビル2階
電話03-3538-0160
http://rashin.net/
地下鉄銀座線京橋駅2番出口から徒歩1分
地下鉄有楽町線銀座一丁目駅9番出口から徒歩3分
警察博物館並び