伯父の70年祭と義母の短歌

 カミさんの伯父宏さんは昭和19年海軍技術将校としてボルネオ・タラカン島に赴任し石油掘削の仕事に従事していた。しかし終戦後同島で捕虜生活を送るなか、昭和20年10月14日に病気のため亡くなった。27歳だった。遺骨は帰ってこなかった。
 もう十数年前カミさんの母が短歌を作り、朝日新聞の朝日歌壇に投稿し掲載された。


一片の骨(こつ)だにあらぬ兄の墓学徒の帽子深く埋もる   曽根原嘉代子

 このほど靖国神社で宏さんの70年祭があり、宏さんの弟である岳父に従って私も参加した。