HARMASギャラリーの高橋大輔展を見る

 東京清澄のHARMASギャラリーで高橋大輔展が開かれている(2月7日まで)。高橋は1980年埼玉県生まれ。2005年に東京造形大学絵画専攻を卒業している。主な個展は、switch point、トキ・アートスペース、LOOP HOLE、T&Sギャラリー、リマスタ、HARMASギャラリー等。今年の夏には東京オペラシティアートギャラリーの「絵画の在りか」にも参加した。
 私は2006年のトキ・アートスペースの個展で見て以来注目してきた。ほとんど筆触だけで画面を構成している。それは具体の作家で足で描いた白髪一雄と共通しているように見える。絵具を描写の道具として使うのではなく、絵具という物質を表現の核としているのだ。
 道具として使った場合は絵具を通してイメージが現れ、同時に絵具そのものは消えることになる。ルビンの壺と同じことが起こるのだ。それが道具ではなく、絵具を物質として使用したとき、絵具そのものが直接作品となる。山口長男の作品にも通じているだろう。





 今回、高橋の作品に少し変化が生じてきた。今までほとんど筆触だけで作られていた画面に形が現れてきた。パッチワークのように矩形だけで構成された作品もある。
 もしかしたら、高橋が過渡期に差し掛かっているのだろうか。ギアをチェンジしようとしているのだろうか。どこへ向かおうとしているのだろう。
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高橋大輔展「アメシヤボ 見たいものがある」
2014年12月13日(土)−2015年2月7日(土)
12:00−19:00(金・土・日のみオープン)
※1月2、3、4日は休廊
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HARMAS GALLERY(アルマス・ギャラリー)
東京都江東区清澄2-4-7
電話03-3642-5633
http://harmas.fabre-design.com/
地下鉄半蔵門線大江戸線 清澄白河駅A3出口徒歩4分