ギャラリー砂翁の葛生裕子展がとても良い


 東京三越前のギャラリー砂翁で葛生裕子展が開かれている(8月8日まで)。これがとても良い。葛生は1965年東京生まれ、1988年に多摩美術大学絵画科を卒業している。1986年にかねこあーとギャラリーで初個展をし、その後西瓜糖、コバヤシ画廊、藍画廊、ルナミ画廊、秋山画廊、モリスギャラリーなどで個展を行っている。今回は2012年の藍画廊の個展から3年目になる。葛生の特長は強く華やかな色彩と激しい筆触だろう。今回は面白いかたちの線が現れている。色面と筆触で構成する抽象作品では葛生は現在第一人者のひとりだろう。






 会期も2週間あり、ぜひ多くの人にみてもらいたい。地下のギャラリートモスは現在アートグッズの店になっている。そこに葛生の小品が数点並んでいる。これがとても安いのだ。実力と価格がすごくアンバランスなのだ。
 近くにある椿近代画廊では現在鶴岡政男展が開かれている。鶴岡は優れた画家だが、50号で1,000万円、20号で600万円の価格が付けられている。それを見たあとでは葛生の作品がほとんどタダみたいに思えてくる。
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葛生裕子展
2015年7月27日(月)→8月8日(土)日曜休み
11:00−18:00(最終日17:00)
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ギャラリー砂翁
東京都中央区日本橋本町1-3-1渡辺ビル
電話03-3271-6693
http://www.jpin.co.jp/saoh