コバヤシ画廊の村山隆治展「ホワイト・アウト」を見る

 東京銀座3丁目のコバヤシ画廊で村山隆治展が開かれている(10月6日まで)。村山は1954年、茨城県生まれ。1978年に東京芸術大学油画を卒業し、1980年に東京芸術大学大学院美術研究科を修了している。1993年に茨城のそうま画廊で初個展、その後銀座のJ2ギャラリーで個展、2000年からコバヤシ画廊で9回の個展を開いている。


 今回の個展は大作が3点、いずれもアクリルの裏から筆を使わず手で描いている。ガラス絵の手法だ。村山の話によると、描いてはアクリル板を裏返しにして画面を確認する、それが大変だったという。
 アクリル板に裏面から描いているということもあるが、透明感のある画面は美しい。手で描くと言っても多くは指と掌の側面で描くのだという。その手の動きが画面を走っている。それが見事なのだ。
 ドローイングを追求してきた作家。その結果がここまで到達しているのだ。残念ながら会期は今日までだ。多くの人に足を運んで見てほしい。
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村山隆治展「ホワイト・アウト」
2012年10月1日(月)−10月6日(土)
11:00−19:00(最終日17:00まで)
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1F
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/