フキノトウを見つけた

 先の22日の日曜日、墨田区の小さな植物園の片隅でたった1個だけだが、フキノトウが出ているのを見つけた。ここは陽当たりが良いとは言えない場所だけど、もう蕾を出していた。

 ちょうど「歳時記カレンダー」の1月22日のところに虚子の俳句が載っている。

乾 き た る 垣 根 の 土 や 蕗 の 薹

 フキノトウは乾いた地面に生えている印象が強い。湿った地面ではないのだ。子供のころからフキ味噌が好物だった。しかしスーパーで売られている栽培品のフキノトウは巻きも柔らかくアクも少なくて、いまいちおいしくないのだ。踏み固められた乾いた土手に生えている固く小さなフキノトウこそが美味なのだ。