女性のお尻の魅力

 高校生の頃昼メロと呼ばれた午後のテレビドラマで舟橋聖一「芸者小夏」を翻案した「帯を解く夏子」を見ていたら、印象的な台詞があった。昼メロとは昼のメロドラマ、さながら日本のソープオペラだ。ソープオペラはアメリカで石鹸会社がスポンサーだったことからこう呼ばれる。
 さて、夏子は芸者で、これまた芸者のお母さんと同じ旦那をめぐって争っている。その時お母さんが自分の大きなお尻を叩いて、これだけの立派なお尻でないと男衆はついてこないよと言い放つ。
 高校生だった私にはこの台詞が不思議だった。夏子は20代でたしかにお母さんよりお尻が小さい。それが欠点なのか、大人の世界では。
 で、大人になってよく分かった。大きなお尻は魅力なのだ。なぜ女性たちはみな小さなお尻に憧れるのだろう。今度はそれが分からない。