美術

SCAIザ・バスハウスのボスコ・ソディ展を見る

東京上野谷中のSCAIザ・バスハウスでボスコ・ソディ展「GALAXY」が開かれている(11月5日まで)。ギャラリーのホームページより、 木材、岩、土といった自然素材を用いた大規模なインスタレーションや絵画で国際的な評価の高いボスコ・ソディ。現在はニュー…

ヒノギャラリーの小林良一展を見る

東京八丁堀のヒノギャラリーで小林良一展「油絵具の欲望」が開かれている(10月28日まで)。小林良一は1957年栃木県佐野市生まれ、1987年東京造形大学美術学科絵画専攻を卒業し、1997年五島記念文化財団美術新人賞を受賞、同財団の助成によりニューヨークに…

ギャルリー東京ユマニテの「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示」展を見る

東京京橋のギャルリー東京ユマニテで「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示」展が開かれている(10月28日まで)。ギャラリーのホームページより、 石彫の岡本敦生、絵画の野田裕示によるコラボレーション展を開催いたします。岡本は1980年代から国内外で作…

瞬生画廊の半田強展を見る

東京銀座の瞬生画廊で半田強展が開かれている(10月21日まで)。半田は1948年、山梨県笛吹市石和町生まれ。1970年に国画会展に初出品し、以来毎年出品している。1979年に小田急百貨店新宿店で個展をし、以後隔年で開催していた。また1988年に銀座の瞬生画廊…

日本美術の二つの様式

恩田侑布子『星を見る人』』(春秋社)の書評を渡辺保が毎日新聞に書いている(2023年9月23日朝刊)。本書で恩田は久保田万太郎の俳句を分析しているが、渡辺は「俳句そのものも面白いが、著者の解釈が面白く、批評の文学になっている」と称える。 さらに渡…

藍画廊の吉岡朝美展を見る

東京銀座の藍画廊で吉岡朝美展を見る。吉岡朝美は1987年北海道生まれ、2010年東北芸術工科大学芸術学部彫刻コース卒業、2012年同大学大学院芸術文化専攻彫刻領域を修了した。 藍画廊では2020年に続いて3回目の個展になる。 画廊の中央に小さな雲のようなも…

櫻木画廊の沓澤貴子展を見る

東京上野桜木の櫻木画廊で沓澤貴子展が開かれている(10月15日まで)。沓澤は静岡県生まれ、1996年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業し、1998年に同大学大学院油絵コースを修了している。ここ櫻木画廊では1年おきに個展を開いているようだ。 今回沓澤…

ギャラリーゴトウの森本秀樹展を見る

東京銀座のギャラリーゴトウで森本秀樹展が開かれている(10月14日まで)。森本は1951年、愛媛県宇和島出身。ギャラリー汲美をはじめ、ギャラリーゴトウ、小田急デパートなどで数多くの個展を行っている。今年5月にもここで個展を開いている。現在宇和島市…

三田晴夫『教養としての近現代美術史』を読む

三田晴夫『教養としての近現代美術史』(自由国民社)を読む。三田は長く毎日新聞の美術記者を務めた人。私もこの人の難しいインスタレーション作品の展評など教えられたことが何度もあった。 さて、不思議な題名だ。『教養としての~』とは何を言いたいのか…

ギャラリーなつかの「たまびやき」太幡心展を見る

東京京橋のギャラリーなつかで「たまびやき」太幡心展が開かれている(10月7日まで)。たまびやきとは、多摩美術大学大学院工芸専攻/陶/選抜作品展のこと。ここでは太幡心を紹介する。太幡は2000年埼玉県生まれ、2022年多摩美術大学美術学部工芸学科陶専…

山梨俊夫『美術の愉しみ方』を読む

山梨俊夫『美術の愉しみ方』(中公新書)を読む。山梨は神奈川県立近代美術館の館長を務め、国立国際美術館の館長も務めた人。前著『現代絵画入門』(中公新書)は名著だった。 好きな画家を見つけるとか、美術書を読む、美術史を学ぶ、似た画家を比べる、美…

ガルリSOLの長田堅二郎展を見る

東京銀座のガルリSOLで長田堅二郎展が開かれている(9月23日まで)。長田は1979年大分県生まれ、2003年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、2005年に同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。今までに主な個展としては、表参道画廊やいりや画廊な…

巷房の吉江庄藏展を見る

東京銀座の巷房・1+巷房・2で吉江庄藏展「境界を巡る襞~宿る~」が開かれている(9月23日まで)。吉江は1974年東京藝術大学大学院彫刻科を修了し、1979年同大学院構成デザイン科を修了、1980年に同大学院構成デザイン科研究課程を修了している。 3階の…

大竹永明館長による山本弘展の見どころ

東御市の梅野記念絵画館で開かれている「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」について、同館館長で美術研究家の大竹永明さんが中日新聞に寄稿した。 信州・飯田で生涯の大半を過ごした山本弘は、多感な10代を軍国主義から民主主義へ急激に移行…

うしお画廊の淀井彩子展を見る

東京銀座のうしお画廊で淀井彩子展「―芯・時間・色彩Ⅱ」が開かれている(9月23日まで)。淀井は1966年に東京芸術大学美術学部油画科を卒業し、1968年に同大学大学院油画専攻を修了している。その後フランス政府給費留学生としてパリに留学。2011年まで青山…

Oギャラリーの遊上陽子展を見る

東京銀座のOギャラリーで遊上陽子展が開かれている(9月17日まで)。遊上は大阪在住、1972年に銀座の橡画廊で個展、以来大坂や京都で個展を開き、Oギャラリーでは2015年より今回で5回目の個展になる・ 今回は左右7m20cmの大作を展示している。天地1m、小…

ギャルリ―東京ユマニテbisの井上雅之展を見る

東京京橋のギャルリ―東京ユマニテbisで井上雅之展「―形に囲まれる―マケット」が開かれている(9月16日まで)。井上は1957年神戸市出身、1985年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。2017年第24回日本陶芸展大賞受賞。1980年代から陶を素材に立体作品…

ガルリSOLの「IRONWORKS」を見る

東京銀座のガルリSOLで「IRONWORKS」が開かれている(9月16日まで)。鍛金の二人展で、山崎美智子と細田尚美が参加している。二人とも多摩美術大学の金属専攻出身で、現在同じアトリエに属しているという。 山崎美智子は1981年千葉県生まれ、2004年に多摩美…

コバヤシ画廊の村上早展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で村上早展が開かれている(9月16日まで)。村上は1992年群馬県生まれ。2014年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻を卒業し、2017年同大学大学院博士後期課程中退。毎年コバヤシ画廊で個展を続けていて今年が8回目になる。201…

梅野記念絵画館の山本弘展が始まった

長野県東御市の梅野記念絵画館で、9日から山本弘展「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」が始まった(11月26日まで)。 主な展示作品を紹介する。 「種畜場」 「種畜場」 天竜川の川霧の深い早朝、種畜場(家畜の交尾施設)に乳牛がいて、霧の…

明日から梅野記念絵画館の山本弘展が始まる

「流木」 「銀杏」 「川」 「箱」 長野県東御市の梅野記念絵画館で、明日から山本弘展「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」が始まる(11月26日まで)。 開催に先立って、展覧会の図録が届いた。A4判128ページで、84点の図版が80ページに紹介…

ギャラリー川船の大森愛展を見る

東京京橋のギャラリー川船で大森愛展「空と地上と」が開かれている(9月16日まで)。大森は1980年群馬県生まれ、2004年女子美術大学芸術学部油画専攻を卒業している。2006年に藍画廊で初個展、ギャラリー川船では2012年以来今回が4回目になる。 今回はスチ…

ギャラリー枝香庵の浜田浄展を見る

東京銀座のギャラリー枝香庵で浜田浄展「転変を刻む」が開かれている(9月11日まで)。浜田は1937年高知県出身、1961年に多摩美術大学美術学部油画専攻を卒業している。2015年には練馬区立美術館で個展が開かれている。 DM葉書に「1990年代油彩作品と現在に…

ガルリSOLの「余熱と余韻」を見る

東京銀座のガルリSOLで「余熱と余韻」が開かれている(9月9日まで)。筑波大学大学院出身の彫刻家2人展で、矢野晋次と羽室陽森が出品している。 矢野晋次は1994年福岡県生まれ、2017年東京造形大学彫刻専攻を卒業し、2020年筑波大学大学院博士前期課程彫…

1週間後に迫った山本弘展

長野県の東御市梅野記念絵画館の「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」の開催まで1週間となった。美術館のホームページにその詳細が掲載されているので、それを紹介する。 信州飯田で生涯の大半を過ごし、51歳で自死した異色画家、山本弘を紹…

O美術館の座の会展「座2023」を見る

東京大崎のO美術館で第11回 座の会展「座2232」が開かれている(8月31日まで)。2012年に第1回展が開かれた座の会展も今回で12回を迎えた。基本、日本画家の会であったが、漆芸作家もの加わり、狭い意味の日本画にこだわらない作家も参加している。気になっ…

飯田市美術博物館の「コレクション展示 洋画家たちの小部屋―心の深遠―」を見る

長野県の飯田市美術博物館で「コレクション展示 洋画家たちの小部屋―心の深遠―」が開かれている(10月1日まで)。地元出身の画家が取り上げられている。わが山本弘とその先輩関龍夫、それに原鼎の3人だ。3人で合わせて29点が展示されている。 ここでは山…

猪熊弦一郎『マチスのみかた』を読む

猪熊弦一郎『マチスのみかた』(作品社)を読む。これがすばらしく大当たりの本だった。猪熊は戦後日本の最も重要な画家の一人。マチスに師事している。そんな猪熊が生前フランスでマチスに会い、絵を描くことについてアドバイスされたこと、マチスの生涯、…

ギャラリーアビアントの根木悟展を見る

DM葉書 東京吾妻橋のギャラリーアビアントで根木悟展が開かれている(9月2日まで)。根木は1968年愛知県生まれ、1991年嵯峨美術短期大学洋画専攻科を卒業し、初め京都の画廊で個展を開いていたが、2012年からは毎年中和ギャラリーで個展をしている。ここギ…

TOKASの太田遼展を見る

東京本郷のTOKAS(トーキョーアーツアンドスペース本郷)で「誰かのシステムをめぐる時part2」という展覧会が開かれている(9月24日まで)。3つの階それぞれ別の展示だが、1階は太田遼の展示となっている。太田は1984年生まれ、2016年に武蔵野美術大学大…