東京大崎のO美術館で第11回 座の会展「座2232」が開かれている(8月31日まで)。2012年に第1回展が開かれた座の会展も今回で12回を迎えた。基本、日本画家の会であったが、漆芸作家もの加わり、狭い意味の日本画にこだわらない作家も参加している。気になった作品を紹介する。
金子健一郎は1975年東京都生まれ、1998年日本大学商学部卒業、セツモードセミナーを卒業したのち、2008年に早見芸術学園造形研究所・日本画塾を卒業している。作品は「吾嬬の杜」と題されている。吾嬬の杜とは東京墨田区の吾嬬神社で、私見では関東で最も古い神社の一つだ。江戸時代には広重の浮世絵にも描かれている。
高田研二郎は1985年生まれ、2011年武蔵野美術大学大学院日本画コースを修了している。
宮島弘道は1970年長野県生まれ、1994年に武蔵野美術大学大学院を修了し、創画会で発表している。2011年の国立コートギャラリーでの大きな個展が印象に残る。私とは同郷になる。
亀井三千代は1966年東京都生まれ、慶應義塾大学哲学科を卒業し、東京医科歯科大学で臨床解剖学を学んだ。羽黒洞で個展を続けてきた。人人会の会員。
小林努は1974年長野県生まれ、武蔵野美術大学日本画科を卒業した後、2000年筑波大学芸術研究科を修了している。
西野正望は1996年東京藝術大学大学院博士課程を満期修了している。
羽田雄貴は1986年愛知県生まれ、2011年武蔵野美術大学大学院日本画コースを修了している。2019年のトキ・アートスペースの個展が印象に残っている。今回はステンレスの平面作品?6枚を展示している。一見ミニマルだが、ミニマルを超えた表現志向が感じられる。この作品は表現としては過程なのであって、羽田は正に一歩先を試みようとしているのではないか。
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第12回 座の会展「座2023」
2023年8月26日(土)―8月31日(木)
10:00-18:30(最終日は16:00まで)
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O美術館
東京都品川区大崎1-6-2 大崎ニューシティ・2号館2F
電話03-3495-4040