東京上野桜木の櫻木画廊で沓澤貴子展が開かれている(10月15日まで)。沓澤は静岡県生まれ、1996年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業し、1998年に同大学大学院油絵コースを修了している。ここ櫻木画廊では1年おきに個展を開いているようだ。
今回沓澤としては珍しく黄色の作品を描いている。私には正面の緑色の作品がとても気に入った。沓澤は大きな作品に優れたものが多いように思う。先に亡くなった野見山暁治も大きな作品が得意だった。それは個々の画家の資質によるのだろう。でも反対の小品は良いけれど、大作はどうも・・という資質よりはるかに好ましいのではないか。
最近の若い画家たちは抽象画を描かなくなった。だから抽象画家は数少なく、まして優れた抽象画家は数えるほどしかいないのではないか。沓澤の一層の活躍を期待するものである。
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沓澤貴子展―Tilt of the light-
2023年10月4日(水)―10月15日(日)
11:00-18:30(最終日17:30まで)
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櫻木画廊
東京都台東区上野桜木2-15-1
電話03-3823-3018
https://www.facebook.com/SakuragiFineArts/
JR日暮里駅南口から谷中の墓地を通って徒歩10分
SCAI THE BATHHOUSEの前の交番横の路地を入って50mほどの左側