ギャルリー東京ユマニテの「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示」展を見る

 東京京橋のギャルリー東京ユマニテで「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示」展が開かれている(10月28日まで)。ギャラリーのホームページより、

 

石彫の岡本敦生、絵画の野田裕示によるコラボレーション展を開催いたします。岡本は1980年代から国内外で作品を発表、国際シンポジウムへの参加や受賞も数多く、各地に設置された野外彫刻も高く評価されている彫刻家です。野田は1977年の南画廊での初個展を皮切りに、一貫して支持体としてのキャンバスと向き合い、従来の絵画表現とは一線を画した作品で評価を高めています。

岡本は彫刻、野田は絵画と異なる表現手法ながら、常にお互いの仕事に興味を持ち、作家として刺激し合っています。その二人がコラボレーションとしてこれまでに発表してきた作品では、岡本がブロック状に割り出した石に野田が直接彩色したもの(1996年)、野田が先に彩色した箱に岡本が石を組み込んだシリーズ(2000年)、いくつかに分割された石に彩色したのちに元の形に再構築した作品(2004年)と、共同制作の中に新たな表現の可能性を模索してきました。1997年には愛知県美術館にてコラボレーション展を開催、2005年には「第21回現代日本彫刻展」にて毎日新聞社賞を受賞し、二人の作品はその後も注目を集めています。

当画廊では4回目となる今回は、岡本は絵画の支持体としての石を制作するという考えで取り組み、野田の絵画は平面性にとらわれることなく、立体的な石のキャンバス上で縦横無尽に展開されています。実に19年ぶりとなる本展では約10点の新作を発表いたしますので、ぜひご高覧いただきますようお願いいたします。

 


 実に見事な合作(コラボレーション)だ。岡本の石の造形に野田の絵画が加わり弁証法のように高い次元に達している。絵具が塗られていない荒々しい石の断面が完璧な調和への自戒のような強いアクセントになって見る者の眼を釘づける。完成度の高いコラボレーションに圧倒される。

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「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示」展

2023年10月10日(火)―10月28日(土)

10:30-18:30(日曜日休廊)

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ギャルリー東京ユマニテ

東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F

電話03-3562-1305

https://g-tokyohumanite.com