ヒノギャラリーの小林良一展を見る

 東京八丁堀のヒノギャラリーで小林良一展「油絵具の欲望」が開かれている(10月28日まで)。小林良一は1957年栃木県佐野市生まれ、1987年東京造形大学美術学科絵画専攻を卒業し、1997年五島記念文化財団美術新人賞を受賞、同財団の助成によりニューヨークにて1年間の海外研修を行った。1996年からヒノギャラリーで個展を行い、今回は2020年以来3年ぶり12回目の個展になる。ギャラリーのホームページから、

 

本展に寄せた作家のコメントからは、ある種、絵具によって画面が導かれていくかのような受動的な印象もうかがえますが、色を選び、筆を動かすのは他でもなく画家自身であり、何度も塗り重ねる行為や、時として想像もせぬ絵肌が画面に現れることも、素材の反応(欲望)に作家が対応した結果であるといえます。《油絵具の欲望》とはつまり、作家を制作へと突き動かして止まない衝動、それは小林のなかにある絵画における可能性への期待であり、作家自身の願望といえるかもしれません。(作家のコメントはホームページ参照)



 いつもながら補色を含め荒々しく派手な画面を作っている。このような傾向は日本人画家には珍しいのではないか。その激しさが小林良一の特徴なのだ。

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小林良一展「油絵具の欲望」

2023年10月10日(火)―10月28日(土)

11:00-18:00(土曜日は17:00まで)日曜祝日休廊

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ヒノギャラリー

東京都中央区入船2-4-3 マスダビル1階

電話03-3537-1151

http://www.hinogallery.com

JR線・地下鉄日比谷線「八丁堀」駅A2番出口より徒歩5分

地下鉄有楽町線新富町」駅7番出口より徒歩5分