東京京橋のギャルリー東京ユマニテbisで大西由莉展が開かれている(5月20日まで)。大西は1983年愛知県出身、2008年武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻コースを修了している。2011年に新宿眼科画廊で初個展、以来ギャルリー東京ユマニテbisなどで個展を繰り返している。
作家のコメントより、
(……)近年の制作では、既存の布を解体し支持体から再構成した作品と、支持体から制作した作品を制作する。支持体も含めた幾つものレイヤーを複雑に絡ませながら、新たな構造と視覚性を提案する。
正面の大きな作品が素晴らしい。粗いキャンバスを使いバックの枠木が透けて見えている。キャンバスの糸を抜いたり、穴を開けたりしている。色彩の印象からマーク・ロスコを連想したが、大西もロスコは好きな画家だという。
ファイルで過去の作品を見せてもらったが、今回の展示が特に優れていると思った。ここギャルリー東京ユマニテbisは天井が高く、その天井高に合わせて今回の大作を制作したという。
良い作家を知ったのだった。
・
大西由莉展「Spectral Painting」
2023年5月8日(月)-5月20日(土)
10:30-18:30(最終日は17:00まで)日曜休廊
・
ギャルリー東京ユマニテbis
東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビルB1F
電話03-3562-1305