うしお画廊の石井紀湖展を見る

 東京銀座のうしお画廊で石井紀湖展「-月をさがす2023-」が開かれている(6月10日まで)。石井は東京藝術大学彫刻科を卒業し、大学院を修了している。ギャラリー山口やみゆき画廊、最近ではうしお画廊やギャルリー東京ユマニテbisで個展を繰り返している。

「廃墟の月」

「月をさがす」

 


 今回は作品が2点設置されている。大きな作品が「廃墟の月」、もう1点が個展タイトルの「月をさがす」。

 その「廃墟の月」は金色の球体が複雑な構造の立体作品の中に吊り下げられている。

 「月をさがす」は黒い球体が立体作品の下の床に置かれていて、あたかも隠されているかのようだ。黒い月は探さなければ分からないかもしれない。

 では石井の月は何を表しているのだろう? 「廃墟の月」では、階段が組み合わされていたり、横たえられたりしている。その中央に月が光っていて、価値あるものが廃墟に隠れていると主張しているがごとくだ。

 初日の夕方、ドローイングが持ち込まれて展示された。

     ・

石井紀湖展「月をさがす」

2023年6月5日(月)-6月10日(土)

11:30-19:30(最終日17:00まで)

     ・

うしお画廊

東京都中央区銀座7-11-6 GINZAISONOビル3F

電話03-3571-1771

http://www.ushiogaro.com/