東京都現代美術館で「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021受賞記念展」が開かれている(6月20日まで)。受章者は風間サチコと下道基行の二人。ここでは風間サチコを紹介したい。
風間は1972年東京生まれ、1996年武蔵野美術学園版画研究科を修了している。1998年にギャラリー山口で初個展、その後、ギャラリー手、マキイマサルファインアーツなどで個展を開いているが、最近は無人島プロダクションでの発表が中心になっている。
風間は大きな木版画で鋭い社会批判を繰り広げている。一見SF的、シュールレアリズム的表現で極めて独自の世界だ。それが評価されて今回の受賞や、昨年は高島屋のタカシマヤ文化基金を小泉明郎らとともに受賞した。
なお、最後の部屋に風間の初個展の作品が展示されている。1998年にギャラリー山口で開いた個展だった。建売住宅のカラー印刷の豪華っぽい広告から木版画を作っている。風間は最初から社会批判の視線を持っていた。23年前の風間の個展を私も覚えている。
今回太っ腹なことに、風間たちの展覧会は入場料無料なのだった。
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「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021受賞記念展」
10:00-18:00(月曜日休館)
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東京都江東区三好4-1-1
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
www.tokyocontemporaryartaward.jp