東京京橋のギャラリーなつかで桑原理早展が開かれている(11月14日まで)。桑原は1986年、東京都出身。2011年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、2013年同大学大学院造形研究科日本画コースを修了している。2013年アートスペース羅針盤で初個展、2014年と2018年にギャラリー&スペースしあんで個展を開いている。また各地のグループ展にも何度も参加している。
桑原は和紙に墨で描いている。大きな作品は180×300センチだという。若い女性が重なるように描かれている。桑原によれば10年以上前に描いた女性の絵を取り上げて再現し、そこに現在の姿を重ねているという。繰り返し取り上げる女性の形象と聞いて宇佐美圭司を思い出した。宇佐美は1960年代のアメリカの黒人暴動の写真をもとに、石を投げる黒人の人型を描き起こし、その形象を生涯作品の中に描き続けた。桑原が独自に同じような試みをしていると知ってとても興味深かった。
桑原は女性像を重ね合わせて画面を構成している。その画面構成は複雑だ。それでいて、きわめて美しく統一された構成を保っている。おそらく桑原は空間の構成力に優れているのだろう。若い娘たちを描きながら、その描写力と構成力で作品としての優れた達成を示している。内田あぐり門下の逸材に違いない。
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桑原理早展
2020年11月9日(月)-11月14日(土)
11:00-18:30(最終日17:00まで)
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889