見慣れない花の名前は?

 娘がスマホGoogleレンズというアプリを入れてくれた。これが大変な優れもので、スマホのカメラで撮影すると即座に対象の名前を教えてくれる。旧中川の河川敷に作られている花壇の花はネモフィラであり、同じくドイツアヤメとかオオツルボとかガザニアとか、初めて名前を知ったものもたくさんあった。

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 コロナ禍で遠出しないで近所の路地などを散歩して植物を撮影したりしている。半月前に見慣れない花を見つけた。樹木の枝にポツンと咲いている。柿に似ているけど柿ではなかった。Googleレンズで読み込んでみるとクリスマスローズと出た。いやそれは違う、これは木本なのだ。
 気になっていたので再度見に行ってみた。半月経ったら葉が伸び始めていた。その葉を見て分かった。果物のポポーだった。

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 ポポーはあまり知られていないが、祖父が野菜や果樹の新しい品種が好きでサカタ種苗から苗木やタネを取りよせていた。もう60年以上前に自宅の庭にポポーや巨峰のぶどう棚があった。だからポポーは身近な果物で、よく知っていた。
 Wikipediaによれば、ポポーはバンレイシ科の落葉高木で北米原産とある。アケビのような形の実で、とにかく甘い果物だった。酸味がほとんどないので、ただ甘いだけという印象がある。さすが外国産の果物で匂いが強く、テーブルに1個置いておけば部屋中に薫りが広まるだろう。
 ポポーはたまにデパートの果物売り場などで見ることもあるが、わざわざ買って食べたいとは思わない。あまり普及しないのも納得できる。
 自宅には巨峰のぶどう棚もあったが、誰もジベレリン処理を知らなかったので花ぶるいをして、果物屋に並んでいるような実がぎっしり詰まった見事な房は収穫できなかった。味には変わりがなかったけれど。花ぶるいというのは、開花後、落花して実の付き方にばらつきがでることを言う。ジベレリン処理によって花ぶるいを防ぐことができる。種なしブドウをつくることにも利用されている。