2月4日にトーキョーワンダーサイト本郷で行われた絶対的の公演『彼と私』を見た。演出が卓翔、学芸が川口智子とある。出演は梵谷(香港/現代演劇)、鵜澤光(能楽)、武田幹也(舞踏)の3名。
3名が自己紹介のあとモダンダンスと舞踏を組み合わせたようなダンスをしたり、能を舞ったり、パフォーマンスをしたりした後、他の者の行為=演技を真似る=コピーする動作を繰り返す。ダンサーが能の所作をし、能楽者がダンスをする。
まず能の舞がこんなに興味深いとは知らなかった。謡の発声のすばらしさにも驚愕した。武田は舞踏とクラシックバレーを学んでいるとのことで、その所作もとてもきれいだった。
カテゴリーで「芝居」としたが、パフォーマンスに類するのだろうか。見ていて面白くて1時間の舞台が短く感じられた。もっとも梵谷の中国語で語られる自己紹介などは全く分からなかったが。
なお、主催した「絶対的」については、DM葉書に下記のように紹介されている。
演出家・川口智子とドキュメンタリー映像作家・卓翔を中心に、現代演劇、コンテンポラリーダンス、舞踏、広東オペラ、作曲等、他分野で活動するアジアのシェア世代による移動劇場として、2013年に活動を開始。2017年には新たにシンガポールからのメンバーを加え、『絶対飛行機』(作:佐藤信)の多母語上演に取り組む。
Http://www.facebook.com/absoluteairplane/
能楽やダンスについて語るには、私の語彙はあまりに不足している。これを機に能を見てみたいと思った。45年ぶりに。