うしお画廊オープン


 長く続いた銀座の名物画廊「みゆき画廊」が建物の建て替えのため3月一杯で閉廊し、その画廊主の牛尾京美が新しく「うしお画廊」を6月1日にオープンした。オープン記念展はみゆき画廊の常連だった淀井彩子で、今回初めて版画作品を展示している(6月11日まで)。
 うしお画廊は銀座の7丁目、工事中の松坂屋ビヤホールのライオンの間の道を入り、3つめの交差点を右折して50メートルほど。ギャラリー惣の隣のビルの3階になる。
 さて淀井は1966年に東京芸術大学美術学部油画科を卒業し、1968年に同大学大学院油画専攻を修了している。その後フランス政府給費留学生としてパリに留学。2011年まで青山学院女子短期大学芸術学科教授を勤めていた。1971年にみゆき画廊で初個展、2012年には横須賀美術館で個展を開いている。




 今回は版画展とはいうものの、モノタイプでそれぞれ1点しか作られていない。みゆき画廊で長く淀井作品を見てきたが、こんなに激しい色づかいの作品は初めて見た。技法の違いと、もう一つ刷師が変わったためだという。その激しい色彩の作品は良かった。オープニングに相応しい個展だと思う。
 新しい画廊は外に面していて奥の事務室はとても明るい。事務室と展示空間は壁で仕切られており、静かで落ちついた空間になっている。近所にはギャラリー惣のほか、十一月画廊、シロタ画廊、たけだ美術、サムホールギャラリー、銀座ニコンサロンなどもある。
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淀井彩子展-Monotype print-
2016年6月1日(水)−6月11日(土)
11:30−19:30(最終日17:00まで、日曜休廊)
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うしお画廊
東京都中央区銀座7-11-6 イソノビル3階
電話03-3571-1771
http://www.ushiogaro.com/