ギャラリー椿の富田有紀子展が良い

 東京京橋のギャラリー椿で富田有紀子展が開かれている(6月11日まで)。富田は1958年東京生まれ。1980年女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻を卒業している。2013年には練馬区立美術館で個展が行われた。
 富田は果物などを透明感のある美しい色彩で描いてきた。油彩を使ってつややかな果実を表現してきた。果実といっても硬い果物ではなく、ベリー類やザクロのような透明感のある果実だ。ただここ数年少し停滞感が感じられた。そう思っていたところへ今回の個展だった。すばらしかった。
 今回は主にビー玉を描いている。その透明感と硬質感、そして何よりも富田の優れた色彩が十分に発揮され、個展を成功に導いている。接写されたようなビー玉には遠い風景が倒立して写し込まれていて複雑な遠近感が表現されている。






 富田のホームページでは過去の作品も見ることができる。その「絵画作品」をクリックすると膨大な作品が用意されている。
http://www.tomitayukiko.com/index.html
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富田有紀子展
2016年5月29日(土)−6月11日(土)
11:00−18:30(日曜休廊)
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ギャラリー椿
東京都中央区京橋3-3-10 第一下村ビル1階
電話03-3281-7808
http://gallery-tsubaki.net