みゆき画廊の石井紀湖彫刻展を見る

 東京銀座のみゆき画廊で石井紀湖彫刻展が開かれている(9月19日まで)。石井は以前はギャラリー山口で個展を開いていたが、そこが閉廊してからはここみゆき画廊で個展を続けている。いつも抽象的な大きい木彫作品だ。今まで四角な木を組み合わせた作品が多かったのに、今回はめずらしく丸みを帯びた塔のようなストゥーパ(仏塔)のような作品だ。石井の作品はいつも無口で愛想がなくぶっきらぼうで、しかし強い存在感を示している。「在る」とか「存在」とかいった概念が思い出される。



 さて、石井の個展を長く見てきたつもりだが、数多く見てきたそれらの作品のほか彼女の年齢も出身校も知らない。知っているのは著名な国際的昆虫学者石井象二郎さんがお父上だということだけだ。石井博士はその名声に比して穏やかで控えめな人柄だった。

 今回、壁面に数点のドローイングが展示してある。
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石井紀湖彫刻展
2015年9月14日(月)−9月19日(土)
11:00−19:00(最終日17:30まで)
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みゆき画廊
東京都中央区銀座6-4-4 銀座第二東芝ビル2階
電話03-3571-1771
http://miyuki-gallery.com/