ANDOギャラリーの中沢研展がすばらしい



 東京都現代美術館近くに7月1日からANDOギャラリーがオープンし、中沢研展で幕開けをしたと聞いていて、行きたいと思いながら最終日2日前にやっと行ってきた(8月23日まで)。
 もと倉庫というギャラリーは広く天井も高いすばらしいスペースだ。しかし中沢研の平面作品はもっとすばらしかった。平面作品? 中沢はインスタレーションの作家だ。平面作品なんて初めて見た。それが少しも違和感がない。
 彫刻家のドローイングがおしなべてすばらしいように中沢の平面も魅力的だ。最初平面でなくレリーフかと思ったほど立体的で驚いた。真横から見たら間違いなく平面だった。
 中沢は彼のインスタレーションの世界を平面で表現している。まるで自分の作品を描いたかのようだ。中沢は普段何枚もの板を立て、それらを組み合わせた作品を作っていた。だが今回の平面作品はそれを描いたものではなく、同じ世界を平面で追求しているものなのだ。
 この具象が席巻している時代に、それでも数点が売れていた。ちゃんと眼のあるコレクターがいるのだ。
 以前取り上げた中沢研展(id:mmpolo:20060402)


 ANDOギャラリー http://www.andogallery.co.jp/
 東京都江東区平野3-3-6 電話03-5620-2165