東京銀座の首都高速道路をまたぐ萬年橋横に公園がある。公園にはハナモモが植えられていて、春にはハナモモがきれいな花を咲かせている。このハナモモに私が知る限り昨年からモモヒメヨコバイが大発生している。
モモヒメヨコバイは新しい侵入害虫で、数年前から本州のウメやモモなどで発生が確認されているようだ。私がこの害虫に初めて気づいたのは何年か前、画廊を回っていたとき、外苑前の植え込みでだった。広葉樹の葉にヨコバイの一種がたくさん寄生しているのを見つけた。大きさはチャノミドリヒメヨコバイくらい(小さい)。色も薄緑色でチャノミドリヒメヨコバイに似ていた。知らない虫だった。
この虫の寄生していた樹木は翌春確認してハナモモだったことが分かった。しかしハナモモに寄生するヒメヨコバイは聞いたことがなかった。ネットで検索したら新しい侵入害虫モモヒメヨコバイだろうと分かった。
去年南千住へ行ったとき、ハナモモの街路樹がどれもモモヒメヨコバイに寄生されていて、木全体が白くなっていた。モモヒメヨコバイが多発生すると葉が黄白色に変色してしまうのだということが分かった。
今週、銀座の公園のハナモモがどうなっているのか見に行った。それが以下の写真だ。木全体、葉全部が見事にというか無残に黄白色化していた。葉裏には成虫が寄生していたり、多数の脱皮殻が残されていた。。ここまで被害が大きいと来春の開花にも影響は免れがたいのではないか。
しかし、都市部の街路樹や公園では殺虫剤の散布が控えられているようだ。現在東京中のプラタナスの街路樹は10数年前からプラタナスグンバイが大発生している。しかし殺虫剤の散布が行われたことは寡聞にして知らない。農薬への過剰な反応のためだろう。