うしお画廊の井上敬一展を見る

 東京銀座のうしお画廊で井上敬一展「あしたはあたしの風が吹く」が開かれている(4月23日まで)。井上は1947年、福岡県田川市生まれ。1980年に福岡教育大学美術研究科を修了している。井上は銀座のみゆき画廊で個展をしていたが、みゆき画廊が閉じてからはうしお画廊で個展を開いている。


 今回は顔シリーズである。4号の小品を中心に70点以上を並べている。これが見事な展示になっていて素晴らしい。ちょっとだけ晩年の猪熊弦一郎を連想したが、井上のオリジナリティは揺るがない。70代半ばになってこれほど自由に展開を見せているのは特筆に値するだろう。しかも次の九州での個展はまた別の展開を予定しているという。

 これらの顔シリーズは井上の大きな達成を示していると断言できる。自由で多様で井上は現在最も旬の画家と言っていいのではないだろうか。

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井上敬一展「あしたはあたしの風が吹く」

2022年4月18日(月)―4月23日(土)

11:30-19:30(最終日17:00まで)

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うしお画廊

東京都中央区銀座7-11-6 GINZA ISONOビル3F

電話03-3571-1771

http://www.ushiogaro.com/