東京日本橋小伝馬町のJINENギャラリーで奥谷葵展が開かれている(11月1日まで)。奥谷は1993年千葉県船橋市生まれ、2017年京都造形芸術大学(現 京都芸術大学)芸術学部美術工芸学科油画コースを卒業している。2017年JINENギャラリーで初個展、以来いくつかの画廊で個展を開いていて、JINENギャラリーでは毎年開催して今回が4回目となる。
奥谷の作品を見て最初写真を貼り込んだコラージュかと思ったら、画廊主がすべて油彩画だと教えてくれた。トンボの翅脈は鉛筆で描いているが、それ以外透明なセロテープに至るまですべて油彩だと言われて何度も見直して改めて驚いた。
個展のタイトルが「日本昔話」となっていて、DM葉書に使われた絵は桃太郎から採られている。しゃがんで膝を抱えている子供はよく見ると頭に小さな角が生えていて、桃太郎たちに財宝を奪われた鬼の子どもなのだった。いずれも日本昔話を題材にしているという。雀は舌切り雀から採っている。
ある種のこれもだまし絵と言えるのかもしれない。優れた技巧に驚いたのだった。
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奥谷葵展―日本昔話―
2020年10月20日(火)-11月1日(日)
12:00-19:00(金曜20:00まで、最終日16:00まで)月曜休廊
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JINEN GALLERY
TEL:03-5614-0976