積水ハウスの新聞広告

 積水ハウスの新聞広告が朝日新聞1月6日に掲載されていた。キャッチコピーが「家に帰れば、積水ハウス。」で、ヴィジュアルは小さな男の子と女の子が手をつないで歩いていく後ろ姿だ。

 写真に関心があれば、これはユージン・スミスの有名な写真「楽園へのあゆみ」の引用だとすぐ分かるだろう。「楽園へのあゆみ」は暗い森の道から明るい世界へ出て行く子どもたちを写している。女の子は黒人かもしれない。戦争が終わったあとの希望のある世界を描いているようだ。しかし積水ハウスの写真はスミスを引用したというだけで、それ以上の積極的な意味がない。写真としての面白さがないのだ。
 ユージン・スミスを知っていれば、あれだなとは思うが、知らなければ単なる子どもの写真に過ぎないだろう。写真としても広告としても成功していないと私は判断した。(えっらそうに、と言う娘の声が聞こえる)。
http://ken-2007.blog.ocn.ne.jp/yamajazz/2008/11/post_97d7.html
ユージン・スミス「楽園へのあゆみ」