朝日新聞
読売新聞
昨日の朝日新聞と読売新聞に毎日ワンズの新刊広告が載っていた。どちらも全5段という大きさで、紹介されている本も同じ2冊。倉田耕一『アメリカ本土を爆撃した男』と津田左右吉『古事記及び日本書紀の研究』だ。しかし、朝日新聞では『古事記〜』が紙面の80%を占め、読売新聞では逆に『アメリカ〜』が85%を占めている。
朝日の『古事記及び日本書紀の研究』の広告コピーは、
古代史を科学的に捉え、八代の天皇の実在に疑義を呈した不敬罪発禁本、ついに新書化!
とあり、読売の『アメリカ本土を爆撃した男』の広告コピーは、
その軍人に大統領は感謝状とホワイトハウスの星条旗を、爆撃地は名誉市民章を贈っていた!
総理大臣の警告にも怯まず日本刀を携えて渡米、爆撃したオレゴン州の若者たちを74歳にして私財をなげうち日本に招待した藤田元中尉の「反省」と「気概」!
広告には本音が現れる。これらの配分がそれぞれの新聞の読者に有効だとクライアント(毎日ワンズ)が考えたのだろう。おそらく広告代理店のアドバイスがあったのだろうが。
昔、雑誌『ジャンプ』が500万部出てた頃、読者は子どもたちより大人が多いのだと言われたが、広告を見れば子ども相手の商品ばかりだった。この雑誌が膨大な部数を誇っていても、読者のほとんどが子どもたちであることをスポンサーは正確に見抜いていた。広告主はお金がかかっているからシビアなのだ。