Chim↑Pomのパフォーマンス終了!


 先に、Chim↑Pomの個展「友情か友喰いか友倒れか/BLACK OF DEATH」(id:mmpolo:20080817)を紹介した。ギャラリーhiromiyoshiiで水野俊紀が8月9日から30日までの22日間、密閉された狭い空間にカラス1羽、ネズミ1匹と暮らすという驚くべき企画だ。先日は書かなかったが、食べ物はすべて仲間が渋谷の繁華街で拾い集めてきた残飯だという。
 30日の午後7時にいよいよ出てくるというので見に行った。ギャラリーには3〜40人集まって待っていた。水野は意外に元気そうに出てきた(写真)。途中死んでしまったカラスの剥製とネズミを両手に持って。しかし乾杯の後、感極まったのか少し泣いているようだった。
 カラスは9日目の17日に死んでしまい、感染症を心配して病院などに行き、消化器系統が悪くて死んだらしいので、感染は大丈夫だろうということになったらしい。タイトル通り水野が解剖し唐揚げにして「友喰い」した。
 私がこんなに詳しいのは、カラスが死んだ翌日18日までの日記のコピーを100円で売っていたからだ。その日記から抄録。

9日(土) 中に入ると思った以上にさみしい。みんなに見られている様で、無視されている様で頭がこんらんした。・・・
その後皆は二次会へ。何も言わずに行ってしまうので思わず大声で助けを呼んでしまった。こうふん気味に色々言ったと思う。ほんとうに不安だった。暗闇の中で少し泣いた。
11日(月) 部屋の使い方にだいぶなれて来た。チューが俺の体をはいつくばってチョーかわいい。カータンが俺の手からメシを食ってくれなくなったのはなぜだろう。
12日(火) 今日の夜番は岡田君。もって来たゴミがものすごくおしっこくさい。もう少しえらべないものか。
15日(金) カータンが寝ている俺の足をつっつく。えさがほしいんじゃないだろうか。カータンの俺に対するけいかいが減って来ている気がする。もう少しで手に乗るかも???
17日(日) Uさんがコンビニへ行ってから何時間たっただろうか。そりゃ立ち読みもしたいさ。散歩もしたいさ。わかるわかる。車にひかれてもどって来なかったら俺火曜の朝まで一人っきりかなとか思ったり。

カータンがたおれた!!

完全に動かなくなったカータンに手を合わせて、真白いトイレマットにくるんだ。死んだカータンはとても軽かった。空を飛ぶために体が軽くつくられているとしても軽かった。
今回の展示が友情か友喰いか友倒れかということで、俺はカータン(生きているカータン)に少なからず情がわいていた。それは友情とよべる所まで行っていたかもしれない。一週間くらいしか、生活していないけれど。でも、一週間一緒にいて情がわかないなんてあるだろうか。

 水野さん、本当にご苦労様。