東京京橋の南天子画廊で岡崎乾二郎展が開かれている(9月27日まで)。岡崎乾二郎は1955年東京生まれ、造形作家でありながら、美術批評の分野でも高い評価をされている。今年春には東京都現代美術館で大規模な個展が開かれた。
画廊のホームページに岡崎の作品の1点のキャプションが掲載されている。いつもどおりの極端に長いものだ。

「火は高い場所へと向かい、水は低い場所へと流れる」。「だが、しかし」、強い腕で相手を掴み、がっきと組み合う二人の力士の姿は、空高く大工が風の力を防ぐよう組み合わす切り妻屋根の垂木のよう。もし彼らが馬であるなら彼らは動物であるが、彼らは馬でないから動物でもない。運動によって力を与えられれば水も揮発し、上に向かうのである。
「しばらくすれば下にあるものはひっくりかえって、上になるだろう」。「とはいえ」、互いの力でひどく引き締められ、みしみし鳴らされる二人の背中は、一定量の音にしか耐えられずに喘ぐ、楽器のよう。汗は滝のごとく流れ、赤く充血したみみず腫れがいくつとなく脇腹に浮き上がる。もし昼であるなら夜ではない。昼であるから鎧戸も閉じられる。













先の東京都現代美術館の個展の影響か、小品が210万円と3~4年前の3倍の価格になっている。
今回は第2会場として階上のギャラリーASK?でも岡崎の主に立体が展示されている。
南天子画廊は長く岡崎をサポートしてきた。同じく岡崎をサポートしてきたゆーじん画廊が営業を続けていれば大きな収穫が得られたのにと残念だ。
・
2025年9月1日(月)-9月27日(土)
11:00-18:30(日曜・祝日休廊)
・
南天子画廊
東京都中央区京橋3-6-5
電話03-3563-3511