スカトロ2題

 スカトロ2題。前座はともかく真打ちは本当に汚いので、覚悟されたい。
 阿佐ヶ谷のアルス・ノーヴァというスタジオではしばしばアングラ芝居が行われていた。その公演の肝心な劇団名を忘れてしまったが、舞台で男性俳優が小便をする場面があった。床にバケツを置き、客席に真向かってズボンのファスナーを開いてチンチンを出し、そのバケツにおしっこをするという趣向。チンチンは小さくなっていて(無理もない)、なかなかおしっこが出ない。夜の部に行ったのだったが、俳優はさっきいっぱいジュースを飲んだのに、昼間の公演ではちゃんと出たのにと言い訳をしていた。ようやく少し出すことができた。観客は男女半々くらいだった。女性の半分は下を向いていて見なかった。
 さて真打ち。これも肝心の画家の名前を失念した。上野の寄席の末広亭でのパフォーマンス。リンゴが一杯入ったバケツを持って、画家(美術家)が舞台に登場する。彼もやにわにズボンとパンツを脱いでリンゴの入ったバケツに脱糞する。舞台の上で、観客の目の前で。ついで、糞尿まみれのリンゴを次々に掴んで客席めがけて投げつけた。逃げまどう観客たち。残念ながら、これは体験しなかった。戦後の美術史を紹介する本に書かれていた。すごいパフォーマンスだったと思う。(当時ハプニングと呼んでいた)。