社会

上関原発反対の短歌

5月9日付け朝日新聞歌壇に佐々木幸綱の選で次の短歌が選ばれた。 三 十 年 原 発 反 対 叫 び た る 祝 島 漁 民 意 志 固 き かな (山陽小野田市)浅上 薫風 「以前上関原発に反対します」というブログを書いた私の所にも次のようなコメントが付いたのだ…

入場専用の改札口、そして種々の提案

東武亀戸線の亀戸駅の改札の一つが「入場専用」となっている。その表記は変更した方が良いように思う。この駅は始発駅だから、朝夕などラッシュ時に下車した乗客が改札に殺到し、駅に入場しようとする人が改札から入れなくなる。その対策として、一方通行の…

日米の秘書の地位の違い

日本では職業として秘書の地位は高いのに、アメリカではむしろ低いのだと聞いた。そんな風に日米でなぜ違うのだろうと疑問に思っていた。それが突然分かった気がした。私の知る限り、三井化学も住友化学も、三菱化学、三井物産、北興化学、クミアイ化学、日…

老人の孤独死が話題になっている

老人の孤独死が話題になっているが、朝日新聞でも12月26日から「孤族の国」として特集が始まった。 首都圏の大規模団地で11月上旬。死後3カ月以上経った男性(79)の遺体が見つかった。遺族に依頼された遺品整理会社「あんしんネット」の作業に同行した。 …

僧侶募集の不思議な求人広告

不思議な求人広告がある。正に3行広告だが、写真左端の「円満院」の「僧侶(真言宗)」の広告だ。「有資格者」に限る・委細面談、あとは電話番号のみ。先日の読売新聞に載っていた。いや、これだけ見たら何も不思議なことはない。寺が僧侶を募集しているだ…

マスコミの相撲協会叩きへのなだいなだ氏の意見

なだいなだ氏が、「ちくま」2010年9月号で相撲協会の野球賭博に関する事件に対して意見をしている。日本社会は過去、暴力団と深い関係があった。 そもそも暴力団という呼び名が問題だ。昔のヤクザ即暴力団ではないが、歴史的にはつながりがある。明治に博徒…

中澤まゆみ「男おひとりさま術」はお勧めだ

中澤まゆみ「男おひとりさま術」(法研)はお勧めだ。前著『おひとりさまの「法律」』(法研)も評判がよくて、9万部も売れたらしいけど、こちらの方が役に立つと思う。 老齢の男のための生活ハウツー本で、実に細かいところまで丁寧に解説している。食生活…

佐野眞一の普天間基地移設論

雑誌「ちくま」2010年6月号の佐野眞一の連載エッセイ「テレビ幻魔館」の「”ぼってかー”総理」が過激で面白く極めて参考になる。長いけれど引用する。ここで総理と言われているのは鳩山さんだ。 ゴールデンウィーク中の5月4日、鳩山首相は普天間基地の移設…

「ポスト消費社会のゆくえ」が面白い

辻井喬・上野千鶴子「ポスト消費社会のゆくえ」(文春新書)が面白い。セゾングループの興廃を、セゾングループの元オーナーである辻井喬(=堤清二)に社会学者の上野千鶴子がインタビューするという形式の対談集。西武デパートの前史から、1982年の年間売…

香取神社の塀

墨田区の香取神社。香取神社は戦争の神様だ。神社の正面の門柱に「皇国」「鎮護」と彫られている。神社の周囲にコンクリート製の塀が建っている。そこにおそらくこの塀を作るための費用を寄進しただろう企業や人の名前が、大きな字で彫り込まれている。塀が…

フォークの使い方

毎日新聞4月4日の書評欄に小西聖子がヘンリー・ペトロスキー「フォークの歯はなぜ四本になったか」(平凡社ライブラリー)の書評を書いている。そこにアメリカでのフォークの使い方が紹介されていて面白かった。 なぜ食事中にテーブルの下に手を置いてはい…

上関原発に関して、三たび

昨年、「上関原発に反対します」(2009年9月24日)を書いたが、最近朝日新聞でも「上関原発 開発か保護か」と題されて取り上げられた(2010年3月25日)。 小見出しが「瀬戸内海 希少種の宝庫、学会が『待った』」というもの。 瀬戸内の希少生物を守りたい−…

食の砂漠

朝日新聞の書評に興味深いことが書かれていた。ベストセラーの山本千尋「バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット」(玄冬舎)に関するものだ。評者は佐々木俊尚。 フードデザート(食の砂漠)という言葉がある。都市環境の変化と格差社会進行によって、生…

「DAYS JAPAN」の特集記事「祝島・原発を拒否する人々」

先月「上関(かみのせき)原発に反対します」(9月24日)で上関原発に対する反対運動を紹介したが、「広河隆一責任編集◎世界を視るフォトジャーナリズム月刊誌」とスローガンを掲げた「DAYS JAPAN」11月号が、「祝島・原発を拒否する人々」という特集で、こ…

朝日新聞の変節

10月14日の朝日新聞朝刊を開いて私は驚きの声をあげた。2面は朝日新聞の名物のコラム「ひと」の指定席だ。話題の人を取り上げて写真入りで簡単な紹介をしている。この日は「『父のヘリ』の記念日を迎えるボーイングジャパン社長」と題して、「ニコール・パ…

上関(かみのせき)原発に反対します

先日銀座のマリオンの前を通りかかると、娘の親友のお母さんHさんが小雨の中で署名を集めていた。彼女は山口県の瀬戸内海に位置する祝島の出身で、この日は山口県上関町の長島に計画されている上関原発に反対の署名を訴えていた。 以前、銀座5丁目にあるフ…

日本はインドネシアから木材を輸入している

山口昌男の10年ほど前の札幌大学での講義録「学問の春」(平凡社新書)を読んでいるがこれが面白い。タイトルが抽象的だが、実際は「文化学総論」(ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』を読む)の講義録をもとにした「比較文化学講義」である、と冒頭にある。 読…

再び、悩ましい広告表現

朝日新聞に「彼、どうやらのんだらしい」の新バージョンの広告が掲載された。まあ、一生懸命ようやっている。クライアントもアートディレクターもイラストレーターも大変だなあ。 以前の同様の広告。「悩ましい広告表現」(2009年5月16日)。

苦労知らずの2代目社長

K化学は戦前農民組合から始まって、戦後日本で一番大きな農薬専業メーカーになった。一代でたたき上げた創業社長のM氏はワンマンでもあったが苦労人でもあった。ある時部下の課長を連れてアメリカへ出張した。ホテルに投宿すると自分の財布を課長に渡して、…

エロスは文化に規定されている

井上寿一「吉田茂と昭和史」(講談社現代新書)に興味深い記述がある。 日中戦争下の日本は、戦争景気に湧いていた。富める者はますます富んでいた。富める上流階級が購読していた雑誌の一つに「ホーム・ライフ」がある。このライフスタイルマガジンが描く上…

ビッグマックの値段

数日前の日経NETニュースによれば、ビッグマック1個を買うための各国の労働時間の比較が紹介されていた。東京:12分 ソウル:27分 北京:44分 バンコク:46分 ジャカルタ:2時間16分 ビッグマックって日本でも地域によって少し値段が違うみたいだけれど、…

岡田斗司夫の回答が秀逸

今日の朝日新聞の「悩みのるつぼ」は相談者が50歳の主婦。大学2年生一人暮らしの20歳の一人娘が、帰省した折りダッコをせがむことを、いい年をしてこんな風でいいのかと相談している。 岡田斗司夫の回答が優れている。「安心してください。あなたの娘は自立…

こわいこわい検察官のはなし

佐藤優がこわい話をしている。検察官の被疑者に対する追いつめ方がすごいらしい。佐藤優・佐野眞一・加藤陽子の鼎談から。「ノンフィクションと教養」(講談社) 佐藤 もう一つ、検察の作る「真実」を信じ切れなくなった例が、佐野さんもお書きになった、199…

お礼の礼儀作法

以前読んだ扇谷正造の礼儀の本に、画家から個展の招待状をもらったときの対応が書かれていた。原則として、作品を1点買うことが期待されているし、その期待には応える必要がある。もし経済的にそれが難しければ、花や菓子、酒などを手土産として持参するこ…

半分以上の女性は信用できない

車谷長吉が朝日新聞の「悩みのるつぼ」で大胆な発言を繰り返している。(2009年7月11日) 心配に取りつかれているという80代無職女性の質問者に対して、車谷長吉はこう発言する。 ご子息は中年になって離婚されたのだそうですが、私は世の半分以上の女性は…

性欲の強い十代女子と上野千鶴子

先々週の朝日新聞の「悩みのるつぼ」という身の上相談に車谷長吉の過激な回答が載せられているのを紹介した(id:mmpolo:20090614)。今回の「悩みのるつぼ」もなかなか興味深い質問と回答だ。7月4日付けの質問者は「女子浪人生 18歳」、回答者は社会学者の…

松田正平展と祝島、原発反対

銀座5丁目にあるフォルム画廊へ松田正平展を見に行った。会場に署名用紙が置いてあり、山口県上関町の原発設計計画中止を求めるものだった。松田正平は山口県の祝島が気に入って何度も何度も滞在して絵を描いている。上関町の原発は祝島の真向かいに作られ…

悩ましい広告表現

ED対策の3つの商品の新聞広告。EDとは勃起不全のこと。品良く表現すれば伝わりにくく、分かりやすい道を選べば品を失う。広告の発注者も表現者も悩ましいところだ。 漫画の女性は「彼、どうやらのんだらしい」と言っている。

職場の原理主義者

まれにだが職場にも原理主義者が存在する。イスラム原理主義と共通するものがある。原理主義者は原理を押し通してくる。職場ではささいな事柄でも妥協を許さなく原則通りに実行することを強制してくる。車のブレーキでも「遊び」があるが、原理主義者はその…

二つの目新しかったこと

30歳を過ぎた頃から目新しいと感じることが少なくなった。たいていどこかで聞いたり経験したことばかりだと感じていた。しかし、その頃二つの目新しことに出会った。一つはオートバイだった。オートバイは若者の乗り物で、私の友人たちもたいてい高校生の頃…