社会

岡田斗司夫が教える男の見分け方

朝日新聞の連載コラム「悩みのるつぼ」で岡田斗司夫が大人の見分け方を教えている(4月5日)。これがとても説得力がある。 相談者は14歳の女子中学生で、塾の大学生の7歳年上の先生が好きになった、先生が塾を辞めてしまうので、その前に告白したほうがい…

『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』を読む

『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』(文春ジブリ文庫)を読む。気持ちの良い読書だった。こんな嫌な世に少し元気をもらった気がする。 宮崎駿が誰かと対談をと言われて指名したのが半藤一利だった。半藤は『となりのトトロ』と『紅の豚』しか見ていないと…

上野千鶴子の講演を中止した山梨市市長

山梨市が18日に予定していた上野千鶴子の講演を中止したと、朝日新聞が伝えている(3月15日)。山梨市が昨秋上野千鶴子に講演を依頼したが、2月に初当選した望月清賢市長が反対して中止を決めたという。上野の講演は「介護や、最後までひとりで生きる心構…

若者はしばしば貧しい

山崎努が『俳優のノート』(文春文庫)で若い頃の貧しかった記憶を書いている。 俳優座養成所の3年間は楽しかった。 所長の杉山誠先生の演技指導は、生徒の自主性を育てるものだった。 (中略) 授業でチェホフ『結婚申込み』の求婚者を演った時、昂奮し過…

最近の気になった新聞記事から

最近の気になった新聞記事を備忘録代わりに記しておく。電子書籍に関する配信契約をAmazonなどと結んだ出版社KADOKAWAの角川歴彦会長の言葉が紹介されている(朝日新聞2013年11月12日夕刊)。 1年以上にわたったアマゾン、グーグル、アップルなどとの契約交…

『食の戦争』を読んで

鈴木宣弘『食の戦争』(文春新書)を読む。副題が「米国の罠に落ちる日本」というもの。カバーの袖の惹句から。 いま、世界で「食の戦争」が進行している−−。遺伝子組換え作物が在来作物を駆逐し、ごく少数の企業が種子の命運を一手に握る。金の論理で「食」…

なだいなだの最後の辛口エッセイ「最後の失言」

6月6日、なだいなだが亡くなった。なだは筑摩書房のPR誌『ちくま』に長年辛口のエッセイ「人間、とりあえず主義」を連載していて、私も愛読していた。同誌には佐野眞一もエッセイを連載していたが、橋下徹に関する週刊朝日問題で連載を降りたので、辛口エ…

山口昌男の『本の神話学』と中央公論新社

毎日新聞に「昨日読んだ文庫」というコラムがある。ここで坪内祐三が山口昌男の『本の神話学』(中公文庫)を取り上げている(6月9日)。坪内はこの本を高校生のときに初めて読み、以来10回近く通読しているという。部分再読した箇所なら20以上ある。 『本…

インセストタブーは人工の制度か

6年ほど前にインセストタブーについて書いたことがあった。インセストタブーとは、Yahoo百科辞典によれば、 インセスト・タブー incest taboo ある範疇(はんちゅう)の親族との性関係や結婚を禁ずる規則をいう。あらゆる人間社会においてみられる。基本家…

『原発を作らせない人びと』を読む

山秋真『原発を作らせない人びと』(岩波新書)を読む。副題を「祝島から未来へ」といい、山口県の上関原発建設に粘り強く反対し続けている祝島の人々とその運動のルポルタージュだ。これがすばらしかった。 反対運動の報告書なんて固いばかりで面白いものは…

図書館の利用法

日本経済新聞電子版に「丸善が4カ月の取引停止 国立美術館の閲覧室運営辞退で」という見出しのニュースが掲載された(4月25日)。それによると、 図書館の運営支援を手掛ける書店大手の丸善(本社・東京)が東京・六本木の国立新美術館から受注した資料閲…

『おどろきの中国』は本当におどろきの書だった

講談社現代新書の『おどろきの中国』は橋爪大三郎と大澤真幸、それに宮台真司という正に最前線の社会学者たちの鼎談をまとめたもの。これがすこぶるおもしろかった。 3人は一昨年の秋に中国を旅行して回った。旅行中、何人もの中国の社会学者たちと議論し、…

私の提案

以前、硬貨巻きの仕事をしたことがある。バラの硬貨を50枚ずつ束ねて棒状にする仕事だ。棒状にするのは専用の機械でするのだが、袋に入っている硬貨をその機械の口まで持ち上げて入れるのは人の手でしなければならない。その機械の口まで1メートルほどあろ…

須藤靖のエッセイ「不ケータイという不見識」がおもしろい

須藤靖が東大出版会のPR誌『UP』12月号に「不ケータイという不見識」と題するエッセイを書いている。これは連載記事「注文(ちゅうぶん)の多い雑文」のその21回目になる。須藤は宇宙論・太陽系外惑星の研究者で、しばしば難解な内容も多いのだけれど、今回…

原武史『レッドアローとスターハウス』を読んで

原武史『レッドアローとスターハウス』(新潮社)を読む。副題が「もうひとつの戦後史」で、日本政治思想史学者原武史が、西武の特急レッドアロー=西武鉄道沿線、平面プランがY字型の賃貸住宅スターハウス=公団住宅を舞台に選んで、小さな世界の戦後政治思…

オオカミの護符があった

以前、小倉美恵子『オオカミの護符』(新潮社)を紹介した。御嶽山のオオカミの護符を調査し、そのいわれ=オイヌさま=山犬=オオカミ信仰の源流を突き止めた興味深い書だった。そのオオカミの護符に偶然ながら巡り会った。 先月、「アートプログラム青梅20…

原武史『団地の空間政治学』を読む

原武史『団地の空間政治学』(NHKブックス)を読む。以前読んだ同じ著者の『滝山コミューン1974』が面白かったので期待した。ところが期待していた内容と違っていた。早とちりの私がいけないのだが、私は「団地の空間学」について書かれた本だと思ってしまっ…

ネットで文字は売れるか

朝日新聞のオピニオン欄「耕論 ネットで文字は売れるか」で、ネットニュース編集者の中川淳一郎が面白い発言をしている(11月3日)。 私は、ネットニュースをアップする編集者です。言葉は悪いですが、あえて言います。日々の仕事は、押し寄せるバカとの闘…

反対運動への威嚇

以前、まだ福島原発が壊れる前、山口県の上関原発に対して反対とここに書いた。 ・上関(かみのせき)原発に反対します(2009年9月24日) しばらくして、それに匿名のコメントが付けられた。 同志 2010/09/12 上関原発建設は、日本の二酸化炭素排出量削減の…

佐野眞一『新 忘れられた日本人』を読む

佐野眞一『新 忘れられた日本人』(ちくま文庫)を読む。題名は宮本常一『忘れられた日本人』にあやかっているが、似て異なるものだ。宮本の名著のような感動はなく、むしろある種のゴシップ集とも言える。佐野がノンフィクションで取り上げた大物たちの周辺…

コレクションの行方

美術品などの個人コレクターが増えているように思う。そんなコレクターたちの集まりもある。昨日も誘われて浅草近くの吾妻橋のギャラリー ア・ビアントへ『第8回「わの会」コレクション展』を見に行ってきた。34人のコレクターが60点の作品を出品している。…

仕事のコツ

4月の新入社員向けにはずいぶん遅すぎるし、五月病対策にも遅れてしまったけれど、一応サラリーマン歴30数年の実績から、偉そうに仕事のコツと銘打って何程か書いてみる。 私は仕事に関してストレスを感じることが少ない。それは性格なのかもしれないけれど…

江戸の言葉

朝日新聞beの記事に「サザエさんをさがして」という連載コラムがある。古いサザエさんのマンガを選んで、当時の風俗を解説するものだ。6月9日のそれは「生ビール」がテーマだった。取り上げられたサザエさんは1957年7月14日のものだ。最初の1コマだけこ…

ゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審決定を喜ぶ

東電OP殺人事件で無期懲役が確定し服役していたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審が決定し、釈放されたことを喜んでいる。佐野眞一『東電OL殺人事件』(新潮文庫)を読めば、彼が無実なことは確信できる。もう15年間も服役している。再審…

ヨシダグループ会長の金言

朝日新聞土曜日be掲載の「フロントランナー」、6月2日に取り上げられたのは米国ソース王というヨシダグループ会長の吉田潤喜(62歳)だ。吉田は大学受験に失敗した19歳のとき渡米する。空手道場を経営していたが、不況で生徒たちへのクリスマスプレゼント…

佐野眞一『東電OL症候群』を読んで

昨夜、仕事から帰宅した娘が、父さん何か元気がないけどどうしたの? 会社で嫌なことがあったの? と訊いてきた。いや、何もないよと答えたが、なぜか元気がないのは自覚していた。それがなぜなのか、自分でも理由が分からなかった。 今日、佐野眞一『東電OL…

生涯学習のススメのテーマ

電車の額面広告に文教大学生涯学習センターの広告が展示されており、「生涯学習のススメ」として2つの講演が紹介されていた。その1つが文教大学学長による講演で、タイトルが大きく掲げられている。 生きるために学び、学ぶことを楽しみ、 生きることで学…

ひな人形の混乱

3月3日の朝日新聞「be on Saturday」の特集がサトウハチロー作詞の童謡「うれしいひなまつり」だった。その有名な歌詞が間違っているという。 お内裏さまと おひなさま 二人ならんで すまし顔 浅草橋「吉徳」の資料室長小林すみ江がその間違いを指摘してい…

スキミング・バリアーというカード

献血をしようと日本赤十字の献血会場へ行ったら、尿酸値を下げる薬を飲んでいることを理由に採血を断られた。でも応募してきたからと小さなカードをもらった。「Skimming Barrier」と書かれたスキミングバリアカードだ。これは何だろう? カードの裏面には、…

佐野眞一『昭和の終わりと黄昏ニッポン』を興味深く読んだ

佐野眞一『昭和の終わりと黄昏ニッポン』(文春文庫)を興味深く読んだ。佐野眞一の本はハズレがない。本書は昭和天皇が亡くなる前後の出来事を前半に置いて、後半は平成に入ってからの事件や出来事を紹介している。前半の「昭和が終わった日」と後半「平成…