上野千鶴子の講演を中止した山梨市市長

 山梨市が18日に予定していた上野千鶴子の講演を中止したと、朝日新聞が伝えている(3月15日)。山梨市が昨秋上野千鶴子に講演を依頼したが、2月に初当選した望月清賢市長が反対して中止を決めたという。上野の講演は「介護や、最後までひとりで生きる心構えを語る」予定だったが、公費で催す講演会の講師としてふさわしくないと判断された。朝日新聞の記事によると、

 例示されたのは、読者の悩みに答える朝日新聞のコラム「悩みのるつぼ」で、少年の性欲の悩みに対し、異性とのつきあいについて上野さんが答えた2012年12月8日付の回や、「セクシィ・ギャルの大研究」などの著書タイトル。

 上野のこの回答は秀逸で、私もこのブログで紹介した。以下、それを再録する。
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 朝日新聞の読者相談室「悩みのるつぼ」で「性欲が強すぎて困ります」という15歳の男子中学生からの質問に上野千鶴子が答えている(12月8日)。

 ぼくの悩みは性欲が強すぎて、今年受験だというのに、エッチなことばかり考えて勉強が手に付かないことです。(中略)
 毎日、自分で処理はしているのですが、どうしても本物の女の子の体に触れてみたくてたまりません。このままいくと、欲望に負けてしまい、夜道などで衝動的に女性を襲ってしまわないかと怖いです。
 こうした行為が犯罪であることは自覚しているのですが、自分の処理だけではどうしても満足できません。
 どうしたら、この欲望を抑えることができるでしょうか。
 教えて下さい。

 たしかに若いときはそうした悩みがあったのだ。歳を取ればそんな悩みは解脱できるのに。まあ、20〜30年かかるけど。
 回答者の上野千鶴子の答えが良い。

……まず覚えていてほしいのは、異性とつきあうのはめんどくさいってこと。友だちになるだけでめんどくさいのに、パンツまで脱いでもらう関係になるのはもっとめんどくさいです。それにセックスって子どもをつくる行為であることは覚えておいてくださいね。
 で、めんどくさいことを避けて相手のあるセックスって何か、知りたければ方法があります。知らないことは知っているひとに教えてもらうに限ります。経験豊富な熟女に、土下座してでもよいから、やらせてください、とお願いしてみてください。断られてもめげないこと。私の友人はこれで10回に1回はOKだったと言っています。昔は若者組の青年たちの筆おろし(って知ってますよね)を担ってくれる年上の女性たちがいたものでした。わたしだってもっと若ければ……ただし相手のいやがることは決してしないこと。ご指導に従って十分な経験を積んだら、ほんとうに好きな女の子にお願いしましょうね。コンドームの準備は忘れずに。

                      (再録 以上)
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 具体的でとても良い回答だ。どうしてこの回答が問題になるのだろう。望月市長だって中学生の頃は悩んだのじゃなかったのか。


中学生の性欲の悩みに答える上野千鶴子(2012年12月8日)