絲山秋子『御社のチャラ男』(講談社)の書評が朝日新聞に載っていた(3月28日)。書評子は辛口斎藤美奈子、チャラ男について簡単にまとめているが、私の理解しているチャラ男とあまりにもピッタリ合っていて驚いた。
チャラ男の定義は一言ではいえないが、三芳部長(本書の準主人公で地方都市に本社を置くジョルジュ食品の営業統括部長)の評判を総合すると、見栄っ張りで世渡り上手、話題が豊富なわりに内容は聞きかじり、常に自分中心、頭がよくて危機管理能力が高い反面、責任感はない、そしてあまり働かない。
そうです、あなたの職場でいえばあの人です。
もしかしてチャラ男ってステレオタイプなのだろうか。普遍的人間なのだろうか。私の知っているチャラ男と徹頭徹尾変わらないというのも驚きだ。
いや、せっかく書評で取り上げられていながら、改めて読まなくてもよく知った世界だという気がする。