マムシグサの句


 近くの小さな植物園にマムシグサが生育していた。マムシグサは毒草だが、救荒植物でもあると聞いた。飢饉のときに、有毒な芋を水さらしして毒を抜き、でんぷんを取って餅を作って食べたという。四国、特に高知には戦後までこの餅があったと中尾佐助が書いていた。
 朝日新聞マムシグサを詠んだ句が掲載されていた(2013年5月7日)。作者は唐澤南海子、2012年俳壇賞受賞、句集『森へ』、1939年生まれ。蝮蛇草=まむしぐさ。


蝮 蛇 草 首 と も 分 か ず 伸 ば し お り

 マムシグサの仲間に、ウラシマソウ(浦島草)やムサシアブミ(武蔵鐙)、テンナンショウ(天南星)などがある。