なびす画廊の瀧田亜子展を見る

 東京銀座1丁目のなびす画廊で瀧田亜子展が開かれている(12月1日まで)。瀧田は1972年東京都生まれ。なびす画廊での個展は今年の4月に続いて今回で13回目になる。特に2012年、2011年、2010年、2009年、2006年は春秋と年に2回も個展を行っている。旺盛な創作力と言うべきだ。
 瀧田は紙に顔料で描いている。抽象画で筆触がきれいだ。今回の薄紫色は中西夏之を連想した。瀧田に話すと中西は最も好きな画家だという。ここ数年、瀧田は徐々に変化を見せている。新しい作品はいつも好ましい。縦のストライプ状の作品が一番新しいとのこと。かすかに菱田春草の「落葉」を連想した。そこに何か奥行きのある風景が感じられた。ストライプの間のぼかしたような暗い色の筆触がことにきれいだ。
 半年ごとに個展を行いながら、繰り返しに陥ることなく、新たな展開を示している。瀧田の作品は色彩が微妙で写真に撮りにくい。ぜひ画廊へ足を運んで実物を見てほしい。





 (その部分)
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瀧田亜子展
2012年11月26日(月)−12月1日(土)
11:30−19:00(土曜 17:00まで)
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なびす画廊
東京都中央区銀座1-5-2 ギンザファーストビル3F
電話03-3561-3544
http://www.nabis-g.com