首都医校の広告への疑問

 やなぎみわという1967年生まれの現代美術作家がいる。デパートの案内嬢のコスチュームを着たモデルたちの写真を撮り、CGで加工した作品などでデビューした。その後2005年の原美術館の個展では、ガルシア=マルケスの「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」にちなんだタイトルの作品を発表している。老婆と少女の組み合わせだ。
 そこで最近、来年新宿に開校するという首都医校のポスターが気になった。

 写真はその首都医校の画像だが、朝日新聞の「はてなTV」によるとCMでも流されていて、同校企画室によればと次のように書いている。

 このCMは、「産まれるもの」と「老いゆくもの」の対比を通じて、そのどちらにもかかわる「医療」の存在を感じてもらいたいという意図を込めて制作されたそうです。

 しかしながらこれはやなぎみわの作品に酷似している。もしやなぎみわがこのキャンペーンプロジェクトのスタッフに名を連ねていなければ、パクリと言われても反論は難しいのではないだろうか。