山本弘

アートギャラリー道玄坂の山本弘展終了

東京渋谷のアートギャラリー道玄坂で行われていた山本弘展が終了した。ちょうど40点を展示したが、中でも50号を3点展示できたのは近年にないことだった。あまり美術関係者が来ることの少ないギャラリーとしては、7日間で100人近くの方にきていただいた。 記…

アートギャラリー道玄坂の山本弘展始まる

月曜日から東京渋谷のアートギャラリー道玄坂で山本弘展が始まった。今日は小品の一部を紹介する。 「祠」(6F)と「道」(6F)、どちらも1977年の制作。これだけ異なる作風を同じ年に描いている 「河童」(10F)と「カラス」(6F)、「カラス」は1977年制作…

アートギャラリー道玄坂の山本弘展始まる

昨日から東京渋谷のアートギャラリー道玄坂で山本弘展が始まった。その一部を紹介する。 「芝塀」10F(左)と「種畜場」30F 「骨の踊り」50F(左)と「霜張」10F 「骨の踊り」の中の猫 「銀杏」20F(左)と「題不詳」50F 「母子」15F(左)と「題不詳」50F …

アートギャラリー道玄坂の山本弘展、展示完了

東京渋谷のアートギャラリー道玄坂で今日より山本弘展が始まる。F4号からF50号まで40点もの作品を並べている。37歳のときの中期の作品から、最晩年の作品まで展示した。その間ほぼ10年間だが、山本の幅広い作風が見ていただけるだろう。 珍しいのは「裸婦」…

帰燕せつなき高さ飛ぶ

月曜日26日から東京渋谷の道玄坂ギャラリーで山本弘展が始まる。(7月2日まで)。もう10年以上前、ギャラリー汲美での個展のために書いた山本弘の思い出の文章を再録する。 帰燕せつなき高さ飛ぶ――山本弘、わが敬愛する画家の思い出―― 山本弘に初めて会った…

山本弘展が始まる

月曜日26日から東京渋谷の道玄坂ギャラリーで山本弘展が始まる。(7月2日まで)。個展のために用意したちらしの一部をここに掲載する。 "虚無の画家" "風狂無頼の画家" 山本弘展に寄せて アートギャラリー道玄坂で山本弘展が開かれます。1981年に51歳で亡く…

アートギャラリー道玄坂で山本弘展が開かれる

東京渋谷のアートギャラリー道玄坂で山本弘展が開かれる(6月26日―7月2日)。今年の2月に東京四谷のTS4312ギャラリーで山本弘展が開かれたが、続けて今月末から渋谷の画廊でも個展が開かれることになった。DM葉書の文面から、 山本弘は長野県飯田市の画家、5…

山本弘の作品解説(57)「童」

山本弘「童」、油彩、F4号(33.3cm×24.2cm) 1976年制作、46歳のときの制作。子どもが描かれている。頭がずいぶん大きく見えるが、あるいは端午の節句の新聞紙で作った兜をかぶっているのかもしれない。体と両足の外側などに白い絵具をパレットナイフで塗っ…

山本弘の作品解説(56)「題不詳」

山本弘「題不詳」、油彩、F50号(90.9cm×116.7cm) 1977年制作。青い丸が描かれている。そこに白い線でM字が描かれている。なんだか顔のようにも見える。するとその下に青く描かれている太い線は人の身体だろうか。足も見える。 左上には白い三角が描かれて…

山本弘遺作展が半ばを過ぎた

東京新宿区四谷三丁目のTS4312で開かれている山本弘遺作展も半ばを過ぎた。展示されている作品の一部を紹介する。 「河童」(左)と「芝塀」(右) どちらもF10号。「芝塀」は1978年の作品で「河童」もその頃だろう。「河童」はエアーブラシのような技法が使…

ギャラリーTS4312で山本弘展が始まった

東京四谷三丁目のギャラリーTS4312で山本弘遺作展が始まった。16点が並んでいる。ぜひ見てください。 ・ 山本弘遺作展 2017年1月13日(金)〜1月29日(日)【金土日のみ】 12:00―19:00(最終日17:00まで) ・ TS4312 東京都新宿区四谷三丁目12番地 サワノ…

ギャラリーTS4312で山本弘展が開かれる

東京四谷三丁目のギャラリーTS4312で山本弘遺作展が開かれることは先日ここで紹介した。いよいよその詳細がギャラリーのホームページに告知された。まずギャラリーの店主 澤登氏の紹介文。 山本弘は1981年51歳で自死した。以来、山本の教え子である曽…

東京新宿四谷のギャラリーTS4312で山本弘展が開かれる

東京都新宿区四谷3丁目のギャラリーTS4312で山本弘遺作展が開かれる。 来週13日(金)から1月29日(日)まで。ただし毎週金土日の3日間のみ。 TS4312とは不思議な名前だが、住所から命名した画廊名だとオーナーの澤登丈夫さんがいう。東京都新宿区四谷三丁目…

山本弘の作品解説(55)「花」

山本弘「花」、油彩、F10号(53.0cm×45.5cm) 1978年制作。くり返して書くが山本最晩年の作品。素直に描かれた山本の花の絵は珍しいのではないか。ベージュっぽい絵具で厚く塗られた花、青いのは枝葉のようだ。 「素直に描かれた花の絵」と書いたが、決して…

山本弘の作品解説(54)「河童」

山本弘「河童」、油彩、F10号(53.0cm×45.3cm) 制作年不詳(おそらく1978年)、晩年に何作か見られるエアブラシのような技法を使っている。しかしエアブラシを購入する経済的ゆとりはなかったし、仮に入手したとしても半身不随の手でそれが扱えたとは思えな…

山本弘の作品解説(53)「(題不詳:顔?)」

山本弘「(題不詳:顔?)」、油彩、F6号(41.0cm×24.2cm) 制作年不明。サインが漢字の「弘」だし、作風からおそらく1970年代後半ころか。(1970年代初期にサインが「Hirossi」から「弘」に変わっている。最晩年には「ヒロシ」も使われたが)。 人の顔を描…

山本弘「冬の風越山」が売れた

山本弘「冬の風越山」が売れました。 ありがとうございました。

山本弘の作品解説(52)「とら」

山本弘「とら」油彩、F10号(53.0cm×45.5cm) 1978年制作。このとき山本48歳、最晩年の作品。今回のK'sギャラリーの個展に出品している。今回、1971年制作からこの1978年制作まで8年間に描かれた作品を並べている。すると、この8年間で作風が変わったことが…

銀座K'sギャラリーで山本弘展が始まる

明日から東京銀座の銀座K'sギャラリーで山本弘展が始まります(11月5日まで)。F30号の「種畜場」から、F10号の「狭い家」、「壺(仮題)」、「人(仮題)」、F6号の「山沼」、「人(仮題)」、「顔(仮題)」、F4号の「冬の風越山」、「子供A」、「子供B」…

山本弘の「種畜場」について

山本弘「種畜場」油彩、F30号(72.7×99.9cm)、1978年制作 銀座K'sギャラリーanで10月31日から山本弘展が始まる(11月5日まで)。数日前、その案内状のDM葉書をここに紹介して、葉書に載っているこの「種畜場」の絵について書いた。題名の種畜場とは村営…

銀座K'sギャラリーanの山本弘展のDM

東京銀座の銀座K'sギャラリーanで山本弘展が開かれます(10月31日〜11月5日まで)。そのDM葉書です。 「種畜場」 油彩 F30号(72.7×90.9cm)、1978年制作 山本が暮らした長野県飯田地方は地域を流れる天竜川の川霧が濃く、秋の早朝など視界が数メートルほど…

山本弘の作品解説(51)「冬の風越山」

山本弘「冬の風越山」、油彩、F4号(33.3cm×24.2cm) 1971年制作、山本弘41歳のときの作品。見られるように優れた色彩だ。山本は天性のカラリストで色彩の美しさは他に類を見ない。しかし、必ずしもそれを全開にすることがない。地味な色彩の作品が多いよう…

山本弘の作品解説(50)「(題不詳)」

山本弘「(題不詳)」油彩、F4号(33.3cm×24.2cm) 1978年制作。山本弘48歳、亡くなる3年前になる。1979年は体調を崩して作品は極めて少なく、1980年は病院に入院していて作品はない。1981年に退院したが、少し制作しただけで亡くなってしまった。だからこ…

山本弘の作品解説(49)「子ども(仮題)」

山本弘「子ども(仮題)」油彩、F4号(33.3cm×24.2cm) 制作年不明。サインが漢字なので晩年、おそらく1970年代後半のもの。背景を塗ったあと、子どもの簡単な輪郭を描いて、顔に厚く絵具を置きパレットナイフで顔面を作り、目と口を描き込んでいる。洋服も…

風狂無頼の画家山本弘との半世紀

私は山本弘の弟子だった。山本弘は飯田市の画家だが生前それほど多くの飯田市民に知られてはいなかった。知っている人もあの酔っ払いの画家かという程度の認識だったろう。事実いつも酔っ払った姿で市内をうろつき、悪口雑言は毎度のことだった。人の個展を…

宮本常一『私の日本地図1』を読む

宮本常一『私の日本地図1・天竜川に沿って』(同友館)を読む。宮本が天竜川の河口から川をさかのぼって天竜川の始まりの諏訪湖までを旅した記録。正確には一度に旅したわけではなく沿線を何度も歩いたものを1冊の本にまとめたもの。 宮本が撮った写真がほ…

山本弘のドローイング2題

東京銀座の銀座K'sギャラリーanで山本弘展が開かれている(10月3日まで)。ここに2点のドローイングが並べられている。若い娘のポートレートと道化だ。娘のそれはきれいな線で描かれている。ほれぼれするようなポートレートに仕上がっている。対して道化は…

山本弘展が始まった

東京銀座の銀座K'sギャラリーanで山本弘展が始まった(10月3日まで)。銀座K'sギャラリーに併設されたanは小さなスペース、作品は13点しか展示されていない。しかし見応えのある作品を並べているのでぜひ見てほしい。 ・ 山本弘展 2015年9月28日(月)−10…

山本弘展が始まる

東京銀座の銀座K'sギャラリーanで山本弘展が始まる(10月3日まで)。私が書いた「山本弘展に寄せて」を下記に写す。 K'sギャラリーで山本弘展が開かれます。1981年に51歳で亡くなり、その13年後1994年に東京で初めて個展が開かれてから、今回でもう19回目を…

山本弘の写真(1973年)

山本さん、写真を撮らせてくださいと言うと、それまで白いポロシャツ1枚だったのが浴衣に着替えてきた。アパートへ続く坂道の側壁がコンクリートでできていて、そこにツタが絡まっている。その壁の前に立ってここで撮れと言う。この時山本弘43歳、1973年の…