東京銀座のギャルリー志門で林正彦展「土」が開かれている(11月11日まで)。林は1953年長野県飯田市生まれ。絵の具ではなく赤土を使って作品を作っている。最近は麻袋(ドンゴロス)を使っている。
林は1953年長野県飯田市生まれ、1977年にイタリアへ渡り、1982年にイタリアペルージア美術アカデミアを卒業している。帰国後、飯田市近郊の特殊な赤土を使った作品を制作し発表を続けている。私は銀座にあったギャラリーセンターポイントで林正彦展をみてきた。
今回大きな作品は2メートル×3メートルもある。林はドンゴロスに赤土を浸み込ませ銀箔を貼っている。赤土の浸みたドンゴロスを、格子のように銀箔で囲み、静謐な画面を作っている。それに相対して、大きな作品で銀箔の作る形がドンゴロス上を暴れている。この静謐な格子状の作品と暴れた熱い抽象の作品の対照が面白かった。
林の創作が一段階前進したことをうかがわせた。
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林正彦展「土」
2023年11月6日(月)―11月11日(土)
11:00-19:00(彩異臭火17:00まで)
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ギャルリー志門
東京都中央区銀座6-13-7 新保ビル3F
電話03-3541-2511