場所の記述について

 いつも画廊を回ってそれを逐一「画廊日記」に記録している。それとは別に普通の日記も書いている。その普通の日記には画廊や作家(画家や彫刻家など美術作家)たちのことは詳しくは書かない。ただどこら辺りの画廊を回ったかを記している。その記述法について。


 たとえば銀座を例にとると、中央通りをグラフのY軸とし、北(京橋)をプラス、南(新橋)をマイナスとする。晴海通りをX軸とし、東(築地)をプラス、西(皇居)をマイナスとする。この時、YとXがプラスの部分が第1象限で、そこから左回りに第2、第3、第4象限となる。三越松屋伊東屋が第1象限、和光が第2、資生堂が第3、松坂屋が第4象限となる。
 日記にはこの「象限」を「区」に置き換えて使っている。「今日は銀座1区と2区、京橋の画廊を回った」と。
 この表現は一般的に使えると思うのだけれど、どうだろう。おおまかな位置を表すのに適当ではないだろうか。戦前に建てられた奥野ビルという古いビルは銀座の第1象限にあるとか、銀座のバー、クラブは第3象限に偏在するとか。