香取神社の梅まつり


 墨田区の小村井香取神社で梅まつりが行われている。香取神社と梅の組み合わせが不思議だが、これは江戸時代、近くに梅屋敷があったことによる。近くにあったとは言うものの、実際は北十間川の南岸、江東区亀戸で、むしろ江東区香取神社が近いのだ。明治になって水害で梅屋敷が被害を受けてなくなってしまったらしい。
 紛らわしいのは、現在亀戸梅屋敷というと、以前の三和銀行亀戸支店跡地、蔵前橋通りと明治通りの交差点の南東角に、新しくその名を付けた亀戸梅屋敷なるものが作られている。広重の浮世絵にも描かれている臥龍梅の名を付けた貧弱な梅の木が植えられている。土産物屋を揃えたささやかな観光施設なのだ。
 小村井香取神社では、おそらく人寄せのために境内に小さな梅園を作っている。狭い境内に各種の梅の木を植え込んでいるので、梅園というより梅の灌木の茂みみたいだ。的確な言葉が見当たらないのだけれど、梅のブッシュという感じだ。
 そんな悪口を書いているが、紅梅、白梅、枝垂れなど、さまざまな種類が(ごちゃごちゃ)咲いている。舞台では雅楽が演奏され、甘酒や梅饅頭なんかが売られている。私も参拝し甘酒を飲み梅の花の写真を撮ってきた。