ギャラリイKの内海信彦展を見る

 東京京橋のギャラリイKで内海信彦展が開かれている(11月4日まで)。タイトルが「ポーランドアウシュビッツ、マイダネクの犠牲者、そしてウクライナの犠牲者のためのレクイエム」というもの。内海は1953年生まれ、東京都出身。1974年慶應義塾大学法学部政治学科中退。1975年美学校中村宏油彩画工房修了。1981年多摩美術大学絵画科油画専攻コース卒業。個展は100回を超えている。

 ギャラリイKからのメールを引用する。

この夏、内海信彦はポーランドアウシュヴィッツとマイダネク強制収容所ワルシャワ蜂起の跡など20世紀の悲惨と暗黒の負の遺産を高校生、大学生とともに再訪し、さらにウクライナベラルーシ、ロシアの直ぐ近くを訪れたことで、過去・現在・未来の世界史の転換点で、内海がポーランドで受け取った過去からの手紙を絵画と映像で表現し、今回のギャラリイKでの個展を行うことを決めました。また、内海はポーランドのトルンで行われるコペルニクス生誕550年祭に招かれ、犠牲者のためのレクイエムとしたライブペインティングを行います。今回の個展は、ポーランドウクライナの友人たちとともに、過去の犠牲者たちに捧げられます。



 ナチスソ連、ロシアなどの侵攻により廃墟と化した街を彷彿とさせる。ナチスの暴虐を描いたキーファーに通じる表現だ。おしゃれな銀座のギャラリー空間に戦場の悲惨な廃墟が再現されている。優れた造形がそのまま社会的批判を表わすと言う見事なインスタレーションだ。

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内海信彦展

2023年10月23日(月)―11月4日(土)

11:30-18:30(土曜日17:00まで)日曜休廊

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ギャラリイK

東京都中央区京橋3-9-7 京橋ポイントビル4F

電話03-3563-4578

http://galleryk.la.coocan.jp