ギャラリイKの内海信彦展を見る

 東京京橋のギャラリイKで内海信彦展が開かれている(5月6日まで)。内海は1953年生まれ、東京都出身。1974年慶應義塾大学法学部政治学科中退。1975年美学校中村宏油彩画工房修了。1981年多摩美術大学絵画科油画専攻コース卒業。国内外で90回個展開催。






 今回屏風仕立ての作品を発表している。4曲の屏風を4点、合計16面仕立てという大きな作品だ。高さは150センチくらいか。画廊の左側の壁際に置かれている座布団に座って鑑賞すると目の前いっぱいに屏風の世界が広がる。抽象表現主義を屏風仕立てにしているという一見ミスマッチな作品が、何の違和感もなく広がっている。
 その左側の壁面には縦型の2枚の大きな平面作品が展示されている。内海によれば、屏風の作品もこれとほぼ同じもので、縦の作品を横にして4枚に切断し、それを屏風に仕立てているという。
 内海の作品は抽象的でありながら、激しいものが渦巻いている。話せば穏やかな内海の、作品はその内面を表しているのだろうか。荒れ狂う雲間から龍が躍り出てくるかのような画面だが、描かれているのはまさに抽象表現主義そのものだという不思議な作品なのだ。
 5月6日まで、日曜日を除いて2週間開催されている。
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内海信彦展
2017年4月24日(月)〜5月6日(土)
11:30〜19:00(土曜日〜17:00)
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ギャラリイK
東京都中央区京橋 3-9-7 京橋ポイントビル4F
電話03-3563-4578
http://galleryk.la.coocan.jp